エジプト航空の機内誌「Horus」の10月号が、機内から完全撤去されるという騒ぎがおきている。撤去の理由は、本号に掲載されているドリュー・バリモアのインタビュー記事。これが、捏造ではないかという疑惑があがっているのだ。
AP通信の記事によれば、エジプト航空と機内誌を発行しているアルアハラム広告エージェンシーは、10月号の増刷停止と撤去で合意済み。航空会社担当者は、現在、本件に関するコメントは控えている。
機内誌Horusのインタビューを読んだ人から「バリモアらしくない」という声が出始めたのは、数週間前のこと。
記事にはこうある。「不安定な関係や失敗に終わった結婚生活、スターとしての多忙を極める生活から、ドリュー・バリモアは、最も大切な母親という役をつとめるため、無期限休業にはいることを決めた」
バリモアのマネージメント事務所は、バリモア本人は本記事に一切関与していないとインタビューを否定。インタビューの捏造疑惑が高まっていた。
10月9日、Horusのアマル・ファウジー編集長は、出版社担当者と連盟で声明を発表。「偉大なアーティストに対して不躾な行為と取られかねない今回の記事を、心からお詫び申し上げます」
編集長と出版社担当者いわく、インタビュー記事を担当したのは、ハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)所属のアイーダ・タクラ記者。
エジプト航空に対して、記者はTwitter上でインタビューは事実であると訴えている。
「ドリュー・バリモアとのインタビューがあったという事実は否定できません。インタビューはニューヨークで行われ、捏造とは程遠い話。ドリューには何度もインタビューしており、彼女が成長するのを、彼女の才能を目の前で見てきました」
バリモアの事務所はインタビューを受けたことを否定するものの、Horus誌担当のタクラ記者は他メディアも一緒に取材をしたと主張しており、真っ向から意見が食い違っている。
一方で、インタビュー記事を執筆したのはタクラ記者ではないことも、編集長と出版社担当者から明かされた。彼らいわく「よくあること」だそうだが、担当記者が実際に執筆するのではなく、編集者や翻訳者が、読み手にわかりやすいように内容をまとめつつ執筆するということがある。今回のインタビュー記事もそのケース。
機内誌自体は撤去されたものの、インタビューが事実か否か、現在も真相はわからないままだ。