「自分の誕生日を祝うため」ピエロの格好で飴を配っていた男性 近隣住民に通報される

    「男性の誕生日は台無しになってしまいました。これが私たちの生きている世界です」と当局の広報担当が語った。

    「ピエロの格好をした男が、子どもたち車に誘い込もうとしている」という通報が5月9日、テネシー州の警察当局に入った。通報されたのは、自分の誕生日に近所の子どもたちにキャンディを配ろうとしていた70代の男性だった。彼は子どもを誘拐するつもりなどなかったという。

    クラークスビル警察署の報道担当者ジム・ノール氏によると、バス停の近くで、白い顔に赤い鼻をつけ、ピエロに扮した男性が、キャンディーを持って子どもたちに手を振っているとの通報を受けたという。

    その後判明したのは、男性はただピエロの格好をして子どもたちにキャンディーを配ることで自分の誕生日を祝おうとしただけだということだった。

    「彼はベトナム退役軍人で、私が話を聞いた人は皆彼を『いい人』だと言っていました」とノール氏は言う。

    「彼が悪事を働いていたと示すものは何もありません」

    当局はFacebookで、「男性の行動には、故意に誰かを傷つけたり怖がらせたりする意図はなかった」と説明している。

    「男性の誕生日は台無しになってしまいました。これが私たちの生きている世界です。(通報する気持ちは)わかりますが、悲しいですね」とノール氏は語った。

    2016年にも似たような出来事が起きている。サウスカロライナ州グリーンビルで、「ピエロが子どもを森に誘い込もうとしている」と住民が通報した。

    住民の間で「容疑者」のピエロの写真が出回ったが、写っていたのはニューハンプシャー州の曲芸集団のメンバーだった、と後で判明した。

    メンバーらはニューハンプシャーから遠く離れたサウスカロライナ州を訪れてもおらず、噂が噂を呼んでデマが飛び交い、彼らの写真が出回っていたという。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。 翻訳:髙橋李佳子

    サムネイル画像/Getty Images