「性的暴行しようという意志明確」女子大生レイプ事件、被告の控訴棄却

    弁護側は被告がこれからの人生を「性犯罪者」として生きていくことを問題視していた。

    2015年に社交パーティー中に意識のない女性を屋外で性的暴行した、元スタンフォード大学の学生、ブロック・ターナー被告。8月8日、被告の控訴が棄却された。

    被告にはレイプをする意図があったとし、酩酊状態および意識不明の女性に対して性的暴行をしたことで有罪判決を受け、懲役3ヶ月の実刑が下されていた。

    しかし、この判決に対して批判が相次いでいた。彼の犯した犯罪の性質を考えると刑が寛大すぎるというもので、判決の取り消しを求める運動にまで発展。

    それでもターナー被告の弁護士は、彼が残りの人生を性犯罪者として生きなければならないことは適切ではないとして控訴。

    その上で弁護側は彼を有罪とするには十分な証拠がないと主張した。暴行中、彼はズボンを履いたままであり、よって彼の容疑は 「女性の性器には触れていない」性的暴行だとしていた。しかし、カリフォルニア裁判所はこの主張を受け入れていない。

    裁判所は8月8日に発表された判決文で「被告人は自分の罪を裏付ける証拠は何一つないと主張している」とし、「その主張を認める要因は何もありません」と続けて述べた。

    加えて判決文では、2人の目撃者の証言を含むターナー被告の犯行を裏付ける証言も明記。パーティーに向かう途中だった大学院生たちが、動かない被害者の上にターナーが乗っかっている様子を目撃していた。

    「一体なにをしているんだ?彼女は意識を失っているだろう」と、1人の大学院生が叫んだと判決文には書かれている。そのとき被告が逃げようとしたため、1人の大学院生が彼にタックルし取り押さえた。

    ほかにも、被害者は意識がない状態だったとする救急医療隊員らの証言や、被害者の体の擦り傷と血中アルコール濃度を確認した病院スタッフの証言がある。

    被告は刑事に対し、彼女の服を脱がせて挿入したことを認めた上で、彼女の同意のもとであったと主張した。

    警察が駆けつけた際には、ターナー被告はズボンを履いていたが、彼に被害者をレイプする計画がなかったとは言い切れないとして、裁判所は今回の判決を下した模様。

    「邪魔がはいったため被告人が服を脱がなかったのは事実です」

    「陪審員たちは集められた証拠から、もし大学院生たちが被告人を止めていなかったら、被告人は服を脱ぎ(被害者を)レイプしていただろうと推測しました」

    この記事は英語から翻訳されました。