「明らかな人種差別」 ブラックフェイスでふざけた女子大生が自主退学

    学長が会見で述べた。「明らかな人種差別行為。我々はまさにこれを人種差別と呼ぶべきだ」

    Some girls that attend OU thought it would be funny (especially Olivia Urban and Francis Ford) to put black paint on their face and say “I am a nigger” @UofOklahoma #whatareyougoingtodo ????

    写真や動画を共有するSNS、Snapchatに人種差別的な動画を掲載したことをきっかけに、オクラホマ大学の学生2人が自主退学したと1月21日に大学側が発表した。動画には、白人の女子大学生がブラックフェイス(黒塗り)の化粧をして "I am a nigger" 、「私はニガー(黒人を指す蔑称)」と笑う姿が収められていた。

    事の発端は1月18日、2人がSnapchatで共有した動画を別の学生がTwitterに載せたことにより動画への批判が殺到した。

    動画は、「やめなよ!塗りすぎだって。それフェイスマスクじゃなくて絵の具だよ」と女子学生が友人に告げるところから始まる。カメラが裏返ると、白人の女子学生2人が楽しそうな様子で映り、そのうちの1人がブラックフェイスの化粧を施しカメラに向かって「私はニガー」と言う。

    大学側は動画を非難し、すぐに調査を開始した。動画が拡散した翌日、女子学生団体 the Delta Delta Delta sorority のオクラホマ大学支部クラブ Theta Gamma が、動画を投稿したのは同クラブ所属の学生だと認め、彼女たちの行動は「許しがたい」ものだとコメントした。

    21日、2人の女子学生が自主退学したとオクラホマ大学学長のジェームス・ギャログリーが発表した。問題の動画について「侮辱的」・「明らかな人種差別」だとしたが、学生の身元は明かされなかった。当局によると、動画はキャンパス外で撮影されており、 公立大学としては「管轄外」であるからとの説明だった。

    「(動画を投稿した)女子学生達はキャンパスには戻らない」と会見で学長が述べた。「このような行為を受け入れることはできない。私も大学も、最も厳しい処置をとる」

    女子学生達は「(世間の)反応に大変驚いている」そうだ。

    そして「社会はこういった(人種差別的)行為を決して受け入れないと彼女達もわかったはずだ」と付け足した。「地元のニュースに留まらず、州や国レベルのニュースになるような行為だったというのは明らかだ」

    はじめ大学側は、動画を投稿した女子学生達に対して懲戒処分を科さなかったことや、彼女達が謝罪を申し出たと発表したことに関して学生から批判を受けた。

    “It’s really sad to see this happening in 2019 because you’d think we moved forward, but it’s racism. Racism is a sickness.” - Joshua Davis, Junior Industrial Systems Engineering major

    「2019年にもなってこんな問題が起きているのを目にするのは悲しい。先に進んだと思っていたけど、人種差別が起きている。人種差別は病気だ」− ジョシュア・デイヴィス、産業システム工学専攻3年

    大学側は投稿の翌日に調査を開始したが、いつ動画が撮影されたのかは不明だという。

    オクラホマ大学の黒人学生協会は、問題となった投稿について「驚きではない」と述べた。

    2015年、同大学で起きた別の問題 − 男子学生団体 the Sigma Alpha Epsilon fraternity のオクラホマ大学支部クラブのメンバーがバスの中で人種差別的な歌を歌っているのが録音された − にも言及した。この問題では、大学側の調査の結果2人の学生が退学処分となりクラブも閉鎖となった。

    全米黒人ジャーナリスト協会は、「2019年にこのような事件を報じなければならないのは残念」とコメント。

    オクラホマ大学学長によると、大学が直面している課題は2つある。近年の人種差別的な問題行動と、それに伴う組織的な改革の必要性だ。

    「やるべきことはたくさんある」と学長は語った。

    今後、黒人学生協会が主催する人種差別反対集会にて、学長が学生に向けて演説を行う予定だ。


    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:髙橋李佳子