米軍基地を望むポーランド大統領、トランプにちなんだ名称をつけると提案

    恒久的な米軍駐留の支出を支援するため20億ドルの拠出も提案。

    ドナルド・トランプ大統領は9月18日、米国はポーランドでの恒久的な基地設置を「非常に真剣に」検討していると述べた。ポーランドの指導者は、この基地の名称を「フォート・トランプ」にしても良いと提案した。

    ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領は、同地域の「安全の保証人」やロシアの侵攻に対する抑止力としての米軍駐留に重点を置いた会談の後、ホワイトハウスでの共同記者会見で「ポーランドへのより多くの米軍部隊の配置を求める」と述べた。

    「これは可能だと固く信じている。そのような決断は、米国とポーランド双方の利益次第だと確信している」と同氏は述べた。

    米国は現在、交代で3000名の部隊をポーランドに配備している。ポーランドは長らく、より大規模で恒久的な米軍の駐留を求めていた。ドゥダは18日、NATO加盟国と主に国防費を巡り争っているトランプに対し、公然とアピールする方法を自身が理解していると熱心に示していたようだ。

    同氏は「フォート・トランプ」という甘言と、大量の現金を拠出するという提案を組み合わせることで、それを示した。

    トランプはこの共同記者会見で「大統領はこれを行うために20億ドル以上を提示してきた」と述べた。「そのため我々は検討を行っている。第一に双方の軍事的防衛、そして費用という観点からも検討を行っている」

    名前は出さなかったものの、トランプは米軍基地への拠出について米国は「多くの国々と議論」してきたと述べた。トランプは以前、より多くの費用を支払わないならば韓国に駐留している米軍部隊を撤退させると脅したことがある。ドイツについても同様の苦情を出している。

    トランプは同日、大統領執務室で「ポーランドへの派遣と駐留のために、同国は米国に非常に大きな貢献をすることを厭わない」と述べていた。「もし彼らがそれを厭わないのであれば、確実にそれについて話し合うことになるだろう」

    国防総省とアメリカ欧州軍は18日、それ以上の詳細を知らされていなかった。

    トランプとの会談でドゥダはポーランドの戦略的立地を強調し、隣接するウクライナでのロシアの軍事行動について懸念を示した。ポーランド国防省は今年既に行われていた提案の中で、「ポーランドへの恒久的な米軍機甲師団の配備は、明らかに現在必要とされている」と述べていた。

    トランプは、「ポーランドとロシアの歴史に目を向けると、それは長く非常に複雑な歴史であり、(ドゥダが)そのように感じるのは確かに当然だ」と述べた。

    このポーランドへの恒久的な米軍駐留案について、ロシアは「NATO軍の組織が徐々に我々の国境に向けて拡大してきており」これは欧州の安定を損なうだろうと述べている

    ロシア政府の広報担当官であるドミトリー・ペスコフ氏は5月、「それどころか、これらの拡張主義的な行動は当然、軍事的均衡を保つためのロシア側の対抗措置を引き起こす。均衡は毎回このような形で破られるのだ」と述べた。

    2014年にロシアがクリミアへ侵攻した後、米国は東欧での駐留を強化している。今年夏に行われた同地域での米軍主導の大規模な軍事演習もこれに含まれる。米空軍は先月、 F-22ラプター5機と40名のパイロットをポーランドに配備している。

    ドイツのシュパングダーレム空軍基地を拠点とする米空軍の第52戦闘航空団は声明の中で「欧州での彼らの存在は、現存する、そして潜在的な脅威を抑止し、同盟国を安心させ、抑止が失敗した場合には適時対応を行うという、我々の能力を強めるものだ」と述べている

    この記事は英語から翻訳・編集しました。