電子タバコが爆発し、男性が死亡 破片で左頚動脈を損傷

    喫煙中に電子タバコが爆発。左頚動脈を損傷したことで、脳梗塞を引き起こしていた。

    アメリカ・テキサス州在住の24歳の男性が死亡した。検死官によると死因は電子タバコが爆発したことだとみられている。

    死亡したウィリアム・ブラウンさんは電子タバコを使用していた。検死を担当したタラント地区の報告書によると、爆発によってブラウンさんは左頚動脈を損傷。その損傷によって、脳梗塞が引き起こされていた。

    事故から2日が経過した1月29日、地元の病院で彼は息を引き取った。

    報告書には、ブラウンさんの死因が左頚動脈を損傷による脳梗塞であると明記されている。左頚動脈の傷は、爆発した電子タバコの一部が貫通したことによるものだった。

    事故当時、ブラウンさんはテキサス州ケリーの電子タバコ販売店にいた。BuzzFeed Newsはこの販売店に取材を行ったが、ブラウンさんが使用していた電子タバコをどの店舗で購入したかは不明だとした上で、それ以上の情報提供を拒否している。

    ブラウンさんは喘息を患っており、彼の祖母によると「呼吸が楽になる」と友人に勧められたことで電子タバコを使用していた。

    その日、ブラウンさんは銀行へ行き、帰宅する途中だったと祖母は語る。帰宅前に電子タバコのカートリッジを購入しようと販売店へ立ち寄り、車内で喫煙しようと電子タバコを点火した際に爆発は起きた。

    脳梗塞まで引き起こした左頚動脈の損傷による痛みは、相当のものだ。ブラウンさんは、助けを求めようと車を降りたとみられている。駐車エリアすぐ横の歩道で苦しんでいるところを発見され、救急車で搬送された。

    事故の調査担当者は、爆発の原因がタバコのバッテリー部分だと祖母に伝えた。その日、ブラウンさんが運転していた祖母の車が血で赤く染まっていたという。

    事故が起きなければ、2月18日には25歳の誕生日を迎えるはずだった。

    「本当に良い子だったの。彼には未来があったはずなのに」と祖母は話す。

    「この出来事が、電子タバコの使用を止めることにつながることを望みます。また事故が起こる可能性があるとすれば、いったいどれだけの人が命を落とすのかわかりません」

    タレント地区検死事務所の広報担当者は、BuzzFeed Newsに対してブラウンさんの死に関する調査は現在も続けられていると明かした。最終報告書が公表されるまでには、まだ時間がかかりそうだ。

    広報担当者は、電子タバコの爆発は一般的な出来事ではなく、タレント地区でこうした事例を扱うことは今回が初めてだという。

    アメリカ国内で電子タバコの爆発が確認されたのは、ブラウンさんの事故が2件目となる。2018年5月、フロリダ州に住む38歳の男性も、電子タバコの爆発によって命を落としている。寝室で喫煙中に起きた事故だったこともあり、火の手が部屋に広がり、全身に火傷を負った状態で発見された。

    アメリカ合衆国消防局が2017年に出した報告書によると、2009年1月1日から2016年12月31日の間に、電子タバコが原因の火災や事故は195件確認されている。


    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:千葉雄登