29人の子どもに性的虐待を行った容疑で小児科医を起訴

    70歳の医師が、患者に対する性的暴行で起訴された。患者の多くは8歳から12歳だった。

    2017年2月、8歳の女児がインフルエンザのような症状と耳の痛みを訴え、母親に連れられてジョニー・バルト医師(ペンシルベニア州ジョンズタウンの小児科医)のもとを訪れた。当時69歳だったこの医師は、女児を自分の膝に座らせて器具を使って耳を診察したと、母親が今年、警察の事情聴取で語った。

    起訴状によると、バルト容疑者は、全身を診察すると母親に告げた後、女児を診察台に寝かせてズボンと下着を下ろし、手袋をはめずに膣内診を行ったという。

    彼は、インフルエンザのような症状と耳の痛みの検査に膣内診が必要な理由を説明することなく、女児の膣を指で開いて内診を行ったと、母親はのちに警察当局に語っている。

    70歳の容疑者は7月30日、29人の子どもを性的に虐待したとして起訴された。同容疑者による虐待は1980年代に始まり、今年1月まで続いたとみられている。

    ペンシルベニア州のジョシュ・サパイロ司法長官の発表によると、12歳の患者と家族に対する同様の犯罪容疑で1月と3月、4月にも起訴されたバルト容疑者は、69件の罪で新たに起訴されたという。

    これにより彼は、複数のわいせつ行為と、子どもの福祉を危険にさらした罪に加えて、望まない逸脱した性行為及び複数の加重わいせつ罪に問われることになる。

    同容疑者は現在、かつての暴行罪によって収監されており、医師免許は1月に停止されている。もしすべての罪で有罪になれば、残りの生涯を刑務所で過ごすことになりそうだと、検察関係者は明かした。

    BuzzFeed Newsはバルト容疑者の弁護士にコメントを求めたが、速やかな返答は得られなかった。

    We charged Dr. Barto - a pediatrician entrusted with the livelihood of children - back in Jan. He’s a pedophile who sexually assaulted defenseless patients, and today, we’re charging for an additional 29 victims. His disgusting actions warrant a price. https://t.co/wdCTTye568

    彼から被害を受けたとみられる子どもには男児と女児の両方が含まれており、その多くは8歳から12歳だった。中には生後数週間や数カ月の乳児もいたとみられている。

    バルト容疑者は2016年、生後2週間の女児の健康診断に際して、女児の両親の目の前で女児を性的に虐待した疑惑が持たれている。

    彼は診察台の上で乳児のおむつを取り、乳児の膣に指を挿入し、乳児は痛がって泣いたと、後に母親が警察に語った。

    動揺している女児の父親に対して「通常の検査です。なにも問題ないかどうか調べるために必要です」と言ったと、 起訴状には書かれている。女児が生後約6カ月の時に再びバルト容疑者のもとを訪ねたが、この時も膣内診を行ったと、母親は警察に語った。

    生後21カ月の別の女児は7度診察に訪れたが、そのたびに彼は「医学的に不適切な方法で」女児の性器に指を挿入したと、検察は述べた。

    起訴状によると、2017年、バルト容疑者は12歳の男児の性器を診察するため、診察室を出て行くように母親に求めた。男児はインフルエンザのような症状で来院していた。

    母親はいったん診察室を出たが、インフルエンザで来院した息子に性器の診察が必要な理由を訊くために部屋へ戻った。母親が戻ると、バルト容疑者は男児の睾丸を愛撫しながら顔を近づけていたと、母親は後に警察に証言している。

    母親はまた、男児は性器を露出した状態で診察台に仰向けに寝かされていたと述べた。起訴状によると、母親が彼を問い詰めると、なにも説明することなく部屋を出ていったという。

    検察によると、暴行の大半はカンブリア郡ローレル小児病院の診察室で起き、一部の暴行はカンブリア郡の他の病院でも起きていたという。

    ローレル小児病院はバルト容疑者の疑惑について述べた手紙を被害者の両親へ送り、その中で「私達全員にとって試練の時ですが、皆様のご家族が最高の医療を受けられるようにすることが、これからも私達の最優先事項であることをご理解ください。当院の医師及び職員は、いかなる時も子ども達に医療を施すためにここにいることをお子様に説明して、引き続きお子様を安心させてくださいますよう、お願いいたします」と述べている。

    バルト容疑者は、被害者の親が診察室から出ていくまで待ったり、自分の体で親の視線を遮って、なにをしているかが親から見えないようにしたり、虐待行為は通常の医学的検査の一環だと主張したりするといった手口で虐待を行ったとみられると、検察は語っている。

    起訴状によると、彼は多くの被害者に指で暴行を加えた。乳房をまさぐったり、インフルエンザのような症状や頭痛の治療を装って、手袋をはめない手を女児の膣に挿入したりした。

    1997年に、ある16歳の少女が運転免許取得に要する身体検査を受けるために彼のもとを訪れた際には、同容疑者は検査開始後すぐに少女の乳房を愛撫し始めたと、告訴状に書かれている。

    その後、彼は少女に、立って前かがみになるように指示し、少女の臀部に触った。起訴状によると、少女はこの不適切な行為を、医師だった母親に話し、母親は同容疑者を問い詰めた。


    すると彼は、二度とティーンエイジャーの女性患者を診察しないと約束したという。

    しかし子どもに対する性的暴行は、同容疑者が1月に 逮捕されるまでさらに20年間続いたと、検察は述べている。

    「容疑者は、自分達の子どもを治療し、治してくれる家族のかかりつけ医として、誰もが頼りにする小児科医という権威ある立場を利用し、自身の病んだ性的欲望のためにその立場を悪用した」とシャパイロ氏は月曜日の記者会見で述べた。

    「我々の職員とリッチランド警察は、幼い被害者から引き続き事情を聞いた。その中には、容疑者から今年の1月に虐待された被害者もいれば、何年も前の子どもの頃に治療のために彼のもとを訪ねて診察室で暴行を受けたことを名乗り出た大人もいる」

    この記事は英語から翻訳されました。