ダニー・メッシーナは19歳。ワシントン州立大学に通うシアトル出身の学生だ。
11月末、友人が彼の祖母と一緒に地元セントジュード小児研究病院で感謝祭を過ごすことを知り、メッシーナはSNSを通じ病院に寄付することを思い付いた。
多くの家族や子どもたちが、病院のベッドで感謝祭を過ごさなければならない現実を知った彼女は、BuzzFeed Newsにこう話す。
「家族と一緒にこの病院で過ごさざるを得ないという現実を持った子どもたちがたくさんいることに気付いたのです」
「私は必要なもの全てを持っているので、とても幸運です。もっと多くのものを必要としている家族が、他にたくさんいるのです」
「私はこの休暇中に、病院へ資金を還元したいと思いました」
自分のツイートがお気に入りされるたびに25セント、リツイートされるたびに50セントをセントジュードに寄付する、という計画を思いつき、実行するとなんと16万件以上のRTを集めてしまった。
this time of year is about giving - this year, I am giving back to St. Jude & the families who are supported by the… https://t.co/NDYBjEkgc7
15日時点で、22万ドルを超えている…。
「こんなに急速に広まるとは」
彼女は自己資金で1000ドルを寄付する計画だったが、 彼女のツイートはあっという間に拡散。たった1日で、自己資金の1000ドルを大幅に超えてしまった。
実際に、飛行機に乗って大学に戻って来る途中、彼女は数万ドルの額に達しているのに気付いた。彼女は「ショックを受け」たと語り、少々パニックになり始めていた。
メッシーナは寄付を実現するために、クラウドファンディングサイト「GoFundMe」のアカウントを作った。
彼女が約束を守ることができないとわかると、攻撃する人が現れた。
@danni_messina Uggh... we from an older generation have a saying.. so you wrote a check you can’t cash did ya? It… https://t.co/xB2kdB9WyB
「あらら。きみより歳をとった者から一言…。つまりきみは、支払えないものの請求書にサインしてしまったということだよね？ いけないことだ」
人々は彼女の動機に異議を申し立て、虫のいい考え方に過ぎず、「強い影響力」を求めているだけとして、彼女を非難した。
$50k to donate at this point, really realistic. The things people will do for clout ... https://t.co/GLj6zQ0oZp
「SNSのスコアを上げたい人がやりそうなことだよ…」
メッシーナは、反論した。自分の目的は全くの善意だ、と彼女は語った。「私はツイッターで有名になりたいから、こういうことをしたのではありません」
Why you gotta ask for retweets and likes in order to make a donation? https://t.co/tW7tekeYGx
「寄付をするのになんでリツイートやいいねが必要なんだ？」という批判の声。
「何か前向きなことをしようとしただけなんです。このまま放り出さず、自分の出来ることを病院に還元するつもりです」
@danni_messina @maggiebeth873 Question - can’t you just donate directly to st Jude? Thinking it’d be better to tell… https://t.co/z4Zm1oxl3p
また、オンライン上でメッシーナを弁護し、この状況を改善するために、実際に彼女が現在自分のできることをしようとしていると指摘する人々もいる。
@bootybootybry47 @danni_messina Maybe she didn’t expect it to get as big as it did?? She’s still raising the money… https://t.co/j8dvayVINK
「もしかしたらここまで大きな額になるとは思わなかったんじゃない？ それでも彼女はいまもこのためにお金を集めているよ。批判するあなたたちは何をしているの？」
セントジュード病院の多くの患者たちが治療・研究施設の支援に対する感謝のメッセージを送ってくれているとメッシーナは言う。
@danni_messina This means a lot to me. My little cousin is currently battling leukemia at st Jude’s down in Memphis.
エミリーという名の患者は、治療のために病院に飛行機で搬送されたので、自分の家族に33000ドルの負担をかけたことを教えてくれた、と彼女は語った。 そしてこんなことは、もしセントジュードの支援がなかったら、不可能だっただろう。
As a patient at St Jude, I want to say thank you. Without the generosity of people donating, so many of us would no… https://t.co/6EERWzmJBB
「ニューオリンズからメンフィスまで救急車で搬送されていたら、死んでいるところでした。テネシー州、メンフィスのセントジュード小児研究病院は、治療、輸送、住居、食事の費用を家族に請求しないことを誇りにしています。この病院は、家族が心配する必要のあることは、自分たちの子どもの命を救うことだけだ、と考えてくれているのです」
支持派であろうが、反対派であろうが、彼女が伝えたいのはひとつだけだ。 「寄付しよう。寄付を、続けよう」
BuzzFeed Newsへの声明で、セントジュードのための資金集めと関心を高めるための組織、米国レバノンシリア連合慈善団体（ALSAC）のリチャード・C・シャディックJr.ディレクター兼最高経営責任者は、「他人を助ける力とその重要性を、私たちに再認識されてくれた」として、メッシーナに謝意を表明している。
「ダニー（メッシーナ）の目的は純粋です。そして一瞬の出来事がいかに素早く世間に広まるのかを、彼女は学んだでしょうが、彼女はまた他人を助ける力とその重要性を、そして感謝を述べるこのシーズンに、こうした精神がどれ程人から人へ広がりやすいのかを、私たちに再認識させてくれました」
この記事は英語から編集・翻訳しました。