ダンテ・パルマーさんはフロリダ州セントオーガスティン在住の31歳の教師で、3人の息子の父親でもある。
今週、彼の長男が外出中にトイレで末っ子のおむつ替えに奮闘しているダンテさんの写真を撮った。その写真によって、ダンテさんはインターネット上で様々な議論を巻き起こしている。
ダンテさんは図らずも、世界中の男性用トイレにおむつ交換台を設置するムーブメントを代表する存在になっているのだ。
2週間前、ダンテさんと妻、そして三人の子供達は、地元のステーキレストラン、テキサスロードハウスに出かけた。するとすぐに、1歳になる息子のリアムくんが、ぐずり出した。
「お腹が空いたか、おむつ替えが必要なんだとすぐにわかりました」とダンテさんはBuzzFeed Newsに話す。「だから、私は親ならみんなやることをやって、どちらが必要なのかを突き止め、リアムをトイレに連れて行きました」。
ダンテさんは外出時のおむつ替えには、7歳になる息子のイザヤくんの助けを借りなければならないことがよくあるという。なぜなら男性用トイレには、おむつ交換台がないからだ。
ダンテさんがトイレの個室でしゃがみ、膝の上で注意深くリアムくんのバランスを取って、おむつを変え始めると、イザヤくんがその様子を写真に撮り始めた。
「トイレから戻ってテーブルに着くと、イザヤがその写真を見せてきました」とダンテさんは話す。その時は、イザヤくんもダンテさんも単にその写真をおもしろいものとして見ていた。
ところが、彼の妻はその写真をみて、深刻な点を指摘した。
「私たち女性は、おむつ替えをクリエイティブなやり方を編み出してやる必要はない。けれど、あなたたちは忍者みたいにしゃがんでリアムのおむつを変えなきゃいけないんだね」と彼女はダンテさんに話した。
それを聞いて、ダンテさんはこの写真をインスタグラムに投稿することを思いついた。
「男性用トイレにおむつ替えの台がないなんて、どうなってるんだ?まるで私たちは存在しないみたいじゃないか!!」とダンテさんはその写真にキャプションをつけた。「息子と私がこんな方法でしょっちゅうおむつを交換していることは、息子が安心している様子をみればわかるでしょう」
この写真を、インスタグラムでニュースを発信するThe Shade Roomがシェアすると、それはたちまちインターネット上で議論を巻き起こした。この写真は今、インスタグラムだけでなく、多数のソーシャルメディア上で拡散されている。
たくさんの人が、すぐにこの問題を認識し、コメントを投稿した。両親にとって、これが問題になることすら気づいていなかったと認める人々もいた。
ダンテさんは、この写真をネット上でシェアをしてみるまで、ダンテさん自身もこの問題について深く考えていなかったと認める。
「おむつ交換台がないならないで、私はおむつを変えられるように、できることをやるだけです」と彼は話す。
いったんメッセージやコメントを他のお父さんから受け取り始めると、彼はこの状況がいかに不平等かに気づき始めた。
「父親として言いますが、両親は平等であるべきです」と彼はいう。「父親は、単なる保護者や扶養者ではないんです」とダンテさんは付け加える。「私たちはベビーカーを押す人でもあり、朝4時に起きて哺乳瓶を温める人でもあるんです」
「妻と私は全てのことをフェアに半分ずつやっています。料理や掃除、仕事も同じだけ一生懸命やっているんです。私たちは同じように責任を持ってやっているのに、なぜ社会の目は違うのでしょうか」。
そしてダンテさんは、ある業態では、家族用トイレがあるけれど、どこにでもあるわけではないと指摘した。
ネット上ではお父さんたちが、おむつ替えをするのに洋服を床にしかなければならなかったとか、洗面台のシンクを使ったなどと主張している。
ダンテさんは今、もっと多くの人々がこの問題に気づくように、他のお父さんたちにも、おむつ交換台なしで子供のおむつを変えようとしている姿をハッシュタグ #SquatForChangeをつけて投稿してくれるように呼びかけている。
「私は世界で多くのお父さんが同じようにおむつ交換台の代わりに工夫し続けていると確信しています。変化はおきますよ」ダンテさんはそう語った。
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:フェリックス清香 / 編集:BuzzFeed Japan