キリンの恐怖。野生動物と暮らしてきた家族を見舞った悲劇とは

    父親はキリンから逃げて助けを求めることが出来た。

    アメリカ人の科学者と彼女の3歳の息子がキリンに襲われて重傷を負った。南アフリカの野生動物保護区にある自宅近くでの出来事だった。

    弁護士によると、キリンに襲われたとき、35歳のケーティー・ウィリアムズと息子のフィンはブライド・ワイルドライフ・エステートにある自宅の外にいた。

    フィンは父のサム・ウィリアズがランニングから戻ってくるのを待っていた。

    イギリス人のサムは自宅に戻ろうとしたあとキリンのもとから逃げて、助けを呼びに行くことができた。

    ケーティーは木曜日に受けた手術が成功した。金曜日の時点で、母も息子も容態は安定したが未だ鎮静状態にある。彼女の健康状態に医師達は満足の結果を得られている。

    フィンは脳に傷を受けて危険な状態であることに変わりはない。彼が実際にどの程度の傷を負っているか、まだ明らかになっていない。

    母と息子を襲ったキリンは子供を産んだばかりだった。そのキリンは子供を守ろうとしていたとサムは述べた。

    「自然のなかの不幸な出来事だった。キリンは妻と子供を自分の子供の脅威だと認識してしまった」

    そのキリンと生まれたばかりの子供のキリンは殺されずに保護区から移される。

    「ケーティーはこうなることを間違いなく望んでいたよ」

    サムとケーティーは2003年に研究で訪れていたインドネシアで出会った。ケーティーはアメリカのボルチモアから来ていた。

    イギリスのダラム大学で自然人類学の博士号を二人とも持っている。南アフリカ、ジンバブエ、ホンジェラス、インドネシアなどの場所で二人は研究しながら暮らしていた。

    フィンはイギリスに生まれたが、すぐに南アフリカに移った。南アフリカで、最大限に自然を愛して、楽しみ、尊敬することを、冒険心に満ちた両親は息子に教えてきた。

    サムも妻も野生動物の研究を何年間も続けていて、どのような行動を心がけるべきかも熟知していた。

    「誰もが持つことができる、全てと言える知識に気が付いた。こうした悲劇が再び起こったように、野生動物は予測不可能だということだ」

    サムは妻と息子が怪我から回復することに前向きな姿勢を保っている。

    「順調に進んだとしても、回復までの道のりは険しく長い。いつか一緒に石を川に投げたり、横たわって寝転がる時間を過ごせたりする日が来ることを信じている」



    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:藤原哲哉