撮影をしていたトランスジェンダーのYouTuber、警備員に狙撃される

    「あの野郎が撃ちやがった」と動画の中で、トランスジェンダーのユーチューバーは叫んでいる。

    2月14日、トランスジェンダーのユーチューバーが撮影中に警備員に足を撃たれた。彼女は、ロサンゼルスにある、学校とシナゴーグを兼ねる建物(the Etz Jacob Congregation/Ohel Chana High School)の警備員と口論をしていた。

    ロサンゼルス警察によれば、正午ごろ、警察官がその建物に駆けつけると、足を撃たれた彼女が見つかった。命には別状のない怪我で、病院に運ばれた。

    撃った警備員の44歳のエドウィン・セラヤグランフェルドは、殺人未遂の容疑で逮捕された。

    被害者のゾーイ・ペレスは、ユーチューブ上でファリ・ポテトの名前でトランスジェンダーの女性として活動していた。

    ビデオは30分以上、ペレスがビルの周りを歩き回っているものだった。そこで、セキュリティの特徴やシナゴーグのゲートについて感想を述べていた。警備員は彼女に撮影している理由を尋ねたが、彼女は答えなかった。

    「変な気を起こすなよ」「離れろ、離れろ」と警備員は告げた。

    しばらくすると、警備員は建物に一旦戻り、再び姿を現した。そして、「撃つぞ」と警告した。

    「同じことを再び繰り返せば、必ず死ぬことになる」と彼は話した。

    他の映像からは、彼が腰に銃を構えると、ペレスは「この警備員は誰にでも銃口を向けていた」と話した。

    数分して、警備員は再び尋ねた。「なぜ私たちを撮影しているんだ?なぜ私を撮影しているんだ?なぜこの状況を撮影しているんだ?」

    さらに数分後、地面に向けて発砲する前に、警備員は口を開いた。「消えろ」

    「あの野郎が撃ちやがった」「あの野郎が私の足を撃ちやがった。クソ!」ペレスは歩道を走りながら叫んだ。

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    Furry Potato Live/YouTube / Via youtube.com

    ペレスがシナゴーグで何をしていたかは明らかではない。BuzzFeed Newsのメッセージにもすぐには返信がなかった。

    ペレスのユーチューブチャンネルには17,000人の登録者がいた。彼女は、自らを米国憲法で保障されている表現や宗教の自由の「監査役」として、ビジネスや政府のビルや、警備員や警察官を含めた人々との口論を録画していた。

    ペレスは2018年6月に脅迫の疑いで逮捕された。カリフォルニア州のバレンシアにある、米海兵隊の徴兵事務所での出来事だった。

    サンタ・クラリタ・バリー・シグナルによれば、ペレスは黒人の採用係に向かって言葉で脅迫したため、ヘイトクライムを行ったとして逮捕された。彼女は、今後平穏を乱さないことを認め、100ドルの罰金を課せられた。

    2月14日に警察が現場に訪れたとき、ペレスは名乗ることも、撮影のことも話すことを拒否していた。救急車の担架に運ばれたとき、銃で撃たれた跡はくっきりとしていた。

    「歩道から座って撮影していたら、あいつが撃ってきた」「あいつはゲートの向こう側から撃ってきた」とビデオの中で話していた。

    シナゴーグ側はコメントを拒否した。

    ブリアンナ・サックスがこのレポートを寄稿しました。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:藤原哲哉