エルメスの「バーキン」は、本当に株や金より有利な投資なのか?

    まあまあ、落ち着いて。

    エルメスの「バーキンバッグ」の方が、株や金などの投資商品よりも有益、という8日に発表された調査結果を、欧米メディアは一斉に報じた。

    調査を発表したのは、ネットで高級バッグを再販するBaghunter。ちなみに同サイトはこの調査結果のトップで、閲覧者に自社の「レアもの」バーキンバッグのコレクションを見てみようと誘っている。Baghunterはバーキンが最初に製造された1980年以来のS&P 500と金、バーキンのリターンを比較している。最終的に2016年に可能性があるとされる世界的景気後退に先立ち、バーキンは「最も安全で安定した投資市場」であると結論づけた。

    あまり広く流通していないことや、これまで人気を保ってきたことを考えると、理論上は1万ドル(約120万円)のバーキンがその価値を維持し将来値上がりする可能性はある。よく知られた絵画や特別な骨董品のようなものだ。だが、株式市場と比較するのは無理というものだ。

    1. バーキン市場は株や金に比べお話にならないほど小さい

    2. バーキンに投資するということは、1万ドル単位で売買しなければならないことを意味する。普通の人間にとってはとても無理だ。

    3. ブランド価値が維持されるという保証はない

    4. バーキンを守るのに多大な時間を費やさねばならなくなる

    5. バーキンを売るのは株や商品を売るより高くつく

    要するに、「同じ土俵での」比較は無理ということ

    高級中古品のウェブサイト「RealReal 」のチーフマーチャントである ラティ・レヴェスクさんがBuzzFeed Newsに語ったところによれば、バーキンの中古品市場における価格は全体的に年々上昇してはいるものの、常に購入価格以上で売れるというわけではない。

    「バッグのコンディションにもよりますし、カラーや素材の点でそのバッグがどれだけレアで、どれだけ人に欲しがられているかにもよります」とレヴェスクさんはメールで語った。

    「株投資と比較したことなんてありません」とレヴェスクさん。「違うタイプの投資なんです。美術作品のようなものだと我々は見ています。高級感を凝縮した、後世まで残る品物です。ですから多くの女性が欲しがるのです」