【更新・イタリア地震】美しかった歴史的な街並みが崩壊、少なくとも241人が死亡(画像)

    就寝中の人々を悲劇が襲った

    8月24日午前3時36分(日本時間午前10時36分)ごろ、イタリア中部を震源とするマグニチュード6.2の地震が発生し、これまでに少なくとも241人が死亡した。まだ行方不明となっている人も多く、建物の下敷きになった負傷者の救出活動が続いている。

    米地質調査所(USGS)によると、震源は中部ノルチャから南東に約10kmの地点で、震源の深さは約10kmだった。

    震源に近い山間部のアマトリーチェは、数多くの石造りの建物が崩壊し、がれきとなった。首都ローマから北東に100キロほどの山あいにある人口2600人の町で、夏の避暑地として人気の美しい街だった。

    地震発生時は多くの人たちが就寝中だった。地元ANSAによると、セルジオ・ピロッツィ市長は「数十人の犠牲者がまだ瓦礫の下敷きになっている。遺体安置所を設置している」と語った。

    近くのリエティで救出活動にあたるイタリア赤十字のトマソ・デラ・ロンガさんはBuzzFeed Newsの取材に電話で応えた。

    「(アマトリーチェの)街の半分以上が完全に倒壊した。状況は刻一刻と変わっている」

    150人以上のボランティアが当局と協力して救出活動に当たっているという。

    「生存者を探すことに全力を挙げている」

    ロイター通信によると、アマトリーチェのピロッツィ市長は「土砂崩れがあり、橋が倒壊した模様だ」と話したという。

    救護活動は難航している。アマトリーチェの病院は地震の影響で使えなくなった。地元Rai Newsによると、病院の建物の外で、けが人が担架に乗せられたまま寝かせられているという。重傷者は近郊の町の病院へ運ばれている。

    イタリアのレンツィ首相は8月24日午前、記者会見を開き、「悲しみにくれるときではあるが、行動もしなければならない」と話した。「私たちは誰一人として、見放すことはしない。どんな村も、どんな家族も、どんな町も」

    首相は午後、現地入りした。

    アルクアータ・デル・トロントのアレアンドロ・ペトルッチ市長は地元紙Riviera Oggiに「建物が損壊し、けが人が出ている」と語った。がれきで車両が通行できなくなっているという。