(動画)9・11式典を途中退席 ふらつくクリントン氏 渦巻く「重病説」

    ネットを検索すると

    9月11日、同時多発テロの追悼式典に出席していた民主党のヒラリー・クリントン候補が体調を崩し、途中退席した。

    画面中央の後ろ姿のブロンドの女性がクリントン氏。車に乗り込む直前に、ふらついて、助け起こされる。

    動画を撮ったZdenek Gazdaさん(50)はBuzzFeed Newsの取材に応じた。クリントン氏の支持者で、24年前に当時のチェコスロバキアから移住したという。

    「(クリントン氏は)車が来るのを待っていました。車が来ると、歩けなくて、周囲の人に助けられていました。靴が脱げていました」

    クリントン氏が向かったマンハッタンにあるチェルシーさんのマンション。ここで1時間半ほど休んだ。

    Outside Chelsea Clinton's Manhattan apartment where Hillary Clinton is resting after feeling ill.

    クリントン氏は午前11時45分ごろに姿を現した。集まっていた報道陣に手を振り、駆け寄った小さな女の子と記念撮影に応じる。

    Presidential candidate Hillary Clinton leaves her daughter's apartment after resting, took time to pose with a child

    「とても元気です。ニューヨークはいい天気ですね」と話して、車に乗り込んだ。 陣営によると、午後1時半ごろ、夫ビル・クリントン氏が待つ自宅に戻ったという。

    式典では元気そうな様子だったクリントン氏。

    Weather.comによると、この日午前、ニューヨークの気温は約28度、湿度は約41%だった。

    ジョゼフ・クローリー下院議員は「とても暑かった。例年のこの時期にしては異常に暑かった」とBuzzFeed Newsに話した。

    「私は午前8時40分ごろ到着し、(クリントン氏と)ハグとキスで挨拶した。『ハーイ、ジョー!元気?』と話しかけてくれて、全く元気だった」

    「あの動画を見たけど、熱中症になったんだと思う。私は1ガロン(3.78リットル)の水を飲んだよ。暑くなんかなかったっていう人たちは、わかってないね。チャック・シューマー上院議員の青いシャツなんて、終わったころには濃い青になっちゃってたよ。それだけ汗をかいていたってこと。みんな汗だくで、風よ吹いてくれと祈ってた」

    肺炎と診断

    だが、陣営はクリントン氏が肺炎と診断されていたことも明らかにした。

    バーダック医師は9日に肺炎と診断。抗生物質を処方し、休養をとって、スケジュールを変えるように指導したという。

    クリントン氏の健康状態はネット上の陰謀論の的となってきた。元ニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ氏は8月21日、クリントン氏の健康状態について、主流メディアを信用するべきではなく、代わりにネットを検索するべきだと主張した。

    BuzzFeedはやってみた。

    I followed Rudy's advice and googled "Hillary Clinton illness." Here are the extremely credible top two results.

    結果は...

    検索トップに来たのは「ヒラリー・クリントンのパーキンソン病が明らかに」という動画。2012年、胃のウイルスによって引き起こされた失神の発作を、パーキンソン病の証拠だと主張する。クリントン氏の「顔の表情」もその証拠だと引き合いに出す。「陰謀論ではない」と主張。

    例えば、これ…

    クリントン陣営は陰謀論を一蹴

    バーダック医師は2015年7月、選挙戦に入るにあたって、クリントン氏は「良好な身体状況で、米大統領を務めるのにふさわしい」とする証明を公開している。2012年の脳震とうから完全に回復したことも記している。

    実は、ジュリアーニ元市長がクリントン氏の健康について言及したのは、ドナルド・トランプ氏がクリントン氏の「身体的、精神的持久力」を疑問視した1週間後だった。

    クリントン陣営はトランプ氏の主張を「くだらない錯乱した陰謀論を持ち出して、懸命に話題を変えようとしている。今回それは、クリントン氏の健康状態が暴かれたというばかげた主張だ」と一蹴した

    クリントン氏は先週、演説の最中に咳き込んでいる。だが、こうした背景を踏まえて「トランプ氏のことを考えるたびに、アレルギー反応がでる」とおどけて、会場をわかせた。

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    youtube.com

    咳き込んだ翌朝、飛行機の中で記者団に語った。

    「1年に2回起きるんですよ。花粉が増える春と秋に。数日間続いた後に、消えます」。より強い抗ヒスタミン剤を摂るようにしたという。

    「過去数十年に遡って、(私が咳き込む場面を)編集して長い動画を作っている人がいるに違いない」と冗談めかした。

    すかさず「お、できたよ!」と報道担当のジェニファー・パルミエリ氏が合いの手を入れた。