命を守るため、幼稚園ではこんな替え歌が教えられている…

    ある幼稚園の黒板に、「きらきら星」のメロディーにのせて歌う替え歌の手書きの歌詞が貼られていた。その目的は、銃撃犯の侵入を想定したロックダウン訓練の手順を園児たちに教えることだ。

    6月上旬、マサチューセッツ州サマービルに住む38歳のジョージー・コーエンは、ある幼稚園の教室で撮った写真をTwitterに投稿した。5歳の娘をその幼稚園に入れるかどうか検討していた彼女が撮影した写真だ。

    黒板に貼られたこの手書きの歌詞は、「きらきら星」のメロディーにのせて歌われるもので、その目的は、銃撃犯の侵入を想定したロックダウン訓練(部屋のドアや窓を全部ロックして、安全が確認されるまでじっとしている)の手順を園児たちに教えることだった。

    This should not be hanging in my soon-to-be-kindergartener’s classroom.

    こんなものが、娘が通うかもしれない幼稚園の教室にかかっているなんて。

    「驚きました。そして悲しくなりました」とコーエンは語る。

    彼女は、娘を通わせようと思っている幼稚園をいくつか見学していた。

    コーエンが撮影した写真は、ソーシャルメディアのあちこちでシェアされた。その多くがこの歌詞を見て、「胸が痛い」と言っている。

    コーエンは、「私はこの幼稚園を非難しているわけではありません。彼らは、子どもたちを守るためにやるべきことをやっているだけです。私が非難したいのは、この国に蔓延している銃文化と、それに対して何もしない私たちの体質なのです」と語り、幼稚園の名前を公表するつもりはないと付け加えた。

    わが子が幼稚園や学校に通っていたら直面しているであろうこの現実に、人々は動揺の色を隠せなかった。

    多くの人が彼女の写真を見て「ディストピア的」と形容しているとコーエンは言う。「それが重要だと思います」と彼女は語る。「この感覚を当たり前にしないこと。衝撃を受け、嫌悪感を抱き、胃のムカムカに耐え続けていくことが重要なんです」

    「こんな世の中は間違っています。こんなものを当たり前にしてはいけません。社会を変えるために、みんなで戦っていくべきです」とコーエンは語る。

    この写真を、ホラー映画になぞらえる人もいる。

    多くの人が彼女のツイートを引用し、銃規制改革を呼びかけた。

    コーエンは、自分のツイートがバイラルを呼んだことで疲れているが、人々が衝撃を受けてくれたことはよかったと語る。

    コーエンはこう語る。「ありえないことだらけの時代ですが、人々が自分と向き合って考えるだけでなく、銃規制の改革に向けたより有意義な行動をとってくれるようになったら、こうしたことも無意味ではなかった、と思えるようになるでしょう」

    この記事は英語から翻訳されました。翻訳:阪本博希/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan