注目を集めたAirbnbの中国・万里の長城へ宿泊できるキャンペーン 批判が集まり、企画は中止に

    Airbnbは、中国のSNS上で国宝に対する配慮に欠けるとした非難を受け、万里の長城に宿泊できるコンペを取り止めた。

    8月2日、Airbnbは中国・万里の長城に宿泊できるキャンペーンを発表していた。

    中国の万里の長城に4人宿泊することのできるキャンペーンはすぐに話題に。

    しかし、その後、貴重な史跡の一部を傷つける可能性があるという激しい抗議が中国のネットユーザーから殺到。Airbnbはキャンペーンの中止を発表した

    「関係各所と合意をした上で今回のキャンペーンを発表をさせていただいておりましたが、弊社はいただいたご意見を重く受け止めております」

    「弊社は本イベントを進めるべきではないという判断を行い、その代わりに、旅先としての中国の魅力をご紹介するその他の幅広い体験やキャンペーンにより一層取り組んで参ります」

    キャンペーン発表当初、Airbnbはプロジェクトを進めるにあたり、北京の歴史家や保存活動団体と連携を進めてきたと明かしていた。この声明には、万里の長城の塔の中に設置された、ホテルのようなベッドルームの画像も含まれていた。この企画は中国への持続可能な観光を促進することを目的としていたと、語っている。

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    万里の長城は21000km以上の長さを誇り、2000年以上の歴史を持つ。城壁のいくつかの部分は観光用に修復されている —— 場所によってはファストフード店が隣にあるところや、ケーブルカーやそりに乗れるところもある —— が、城壁の大部分は壊れやすい状態のまま残っている。

    中国では古代の建造物は国宝と考えられており、この万里の長城の保存状態は議論の的となっていた。

    今回、Airbnbが宿泊の計画を立てていたエリアを管轄しているのは北京延慶区文化局。しかし、彼らは新浪新聞の取材に対して遺産の保護・監督は行っていないため今回のイベント承認もしていないと明かした

    中国のSNS微博では、このプロジェクトに対して賛否両論。

    「万里の長城は文化遺跡だ、こんなゲストハウスとして利用できるのか?」と、あるコメント投稿者は首を傾げた。

    「これは違反行為なの?」と問いかけるユーザーも。

    一方で今回のキャンペーンに寄せられた批判は過剰で、Airbnbが届けようとした体験は素晴らしいという意見もなかにはある。

    中国国内では今回のキャンペーンを発端とした議論は、まだ止みそうにない。

    この記事は英語から翻訳されました。