インドネシア警察は、被疑者を取り調べ中に蛇を首に巻く様子が収められた動画が流出したことを受け、謝罪した。
インドネシアのパプア州で撮影されたこの動画は、人権擁護のために活動を続ける弁護士、ベロニカ・クーマン氏によって投稿された。
Ternyata penggunaan ular untuk interogasi orang Papua yang ditangkap cukup marak. Terakhir yang diketahui adalah terhadap Sam Lokon anggota KNPB. Video ini kabarnya di Wamena. Snakes are reported being used against West Papuans for interrogation.
動画の中で被疑者は、腕を体の後ろで拘束され、叫び声をあげている。警官はそんな彼の様子を見て笑いながら、彼に携帯を盗んだことを自白するよう要求している。
この動画は、匿名でクーマン氏のもとへ送られてきた。彼女はBuzzFeed Newsの取材に対して、この動画は「拷問に等しい」と語った。ここに登場する被疑者の身元は特定できておらず、そのため彼を弁護することはできていない。
「取り調べにおいて蛇が使われていることは、以前から耳にしていました」と彼女は言う。しかし、こうした取り調べの様子を捉えた動画が公開されるのは今回が初めてだ。クーマン氏の依頼人の1人も、以前、警察の暴行を受ける前に蛇がいる刑務所の独房に入れられたと供述している。
インドネシアのウェブサイト「kompas.com」によると、一連の騒動についてパプア州警察の広報担当者は謝罪した。
地元紙・ジャカルタポストにはこの動画が撮影されたワメナ警察署の署長、トニー・アナダ・スワダヤ氏のコメントが掲載されている。
「今回の不祥事を引き起こした署員は、異動の処分を受けた」
しかし、クーマン氏は追及の手を緩めるつもりはない。あくまで警察は証拠を突きつけられたために、謝罪をしているだけだと考えている。インドネシア警察には不祥事に対して誰かを罰する文化は存在しない、とも主張する。
「彼らが、自分たちの行為を悔いているとは思えません」
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳：千葉雄登