世界的な脱税疑惑の資料に習主席の家族 中国のネットでは検閲と抵抗するユーザー

    あの手この手で情報をシェアする人も。

    世界各国の首脳や著名人が、タックスヘイブンで租税回避をしていた疑惑を示す資料「パナマ文書」が世界を揺るがしている。中国では習近平国家主席の家族の名前が資料に含まれていたことから、インターネット上で検閲が始まった模様だ。

    中国のインターネットは「パナマ」(中国語表記で「巴拿马」)という言葉をブロックし続けている。

    BuzzFeed Newsは、ネット検閲がかかる前の投稿をキャプチャーした。

    他の人に勘付いてもらおうと、自分たちが一番気になる部分を抜き出して投稿するユーザーや……

    習主席の義兄を暗に示して、「現皇帝の名前をみた気がするけど、驚かなかった」と書き込む人も。

    削除されてしまったこの投稿には「中国のメディアは、この話題をまだ報じていない。いや、まったく報じないつもりなのかもしれない」とある。

    中国はこの日、祝日だったため、検閲が始まるのが遅れた。しかし、パナマ文書の話は、検閲開始前にハッシュタグとともに広がり、数時間で約100万ビューは見られた。中国で広く使われているチャットアプリWeChatでも、多くの人がこの話をシェアしたが、リンクは切れてしまった。

    中国版Twitterの微博には「関係する法令や規制、政策に従い、"Panama"という言葉への検索結果は表示されておりません」と表示されている。

    自動化が遅れたため、多くの投稿が一つ一つ手で消されていった。

    場所としてのパナマにチェックインして、パナマ文書について書き込まなくても検閲されるか、どうか確かめる人も。

    「本当にたくさんの人が急にパナマを訪れている」と書き込んだ人もいる。

    中国の政治家が、租税回避地に資産を持つことは違法ではない。しかし、汚職スキャンダルの中で、資産について報道されることは好まないようだ。