本当にあった怖い話。 Airbnbで部屋を貸した男が…

    追い出したはずのゲストが、嫌がらせのようなテキスト・メッセージを送ってきたり家まで押しかけて来たり……。

    米テキサス州リチャードソンで暮らすアラヴィア・カワジャさんは、姉妹で住んでいたマンションの空き部屋を、世界最大の民泊サイトAirbnbで1カ月ほど貸していた。すべては順調にいっていたーーあるゲストがとんでもない人物だったことが分かるまでは。嫌がらせメッセージを数日にわたり送りつけられるハメになり、最終的にそのゲストは逮捕されるに至った。

    ことの始まりは10月11日。カワジャさんが受け入れたあるゲストがマンションに到着した時だ。レオナルド・ジャクソンという男だった。

    ジャクソンのプロフィールには、ポジティブなレビューが書かれていた、とカワジャさんはBuzzFeed Newsに話した。唯一気がかりだったのは、他に男性が絶対に滞在していないかをジャクソンが確認したがったということだ。

    「男は『男性とは一緒に住めない、それだけ』だと言いました」とカワジャさんはBuzzFeed Newsに話した。

    カワジャさんはたいしたことではないと判断して男を受け入れることにし、チェックインも問題なく済んだ。

    しかしカワジャさんがその後、男友達を一緒に連れて帰宅した時、状況はおかしくなった。ジャクソンはなぜかマンションを掃除しており、しかも鍵がかけてあったカワジャさんの寝室に入り込んでいたのだ。

    カワジャさんの友達が先に寝室に入ったところ、ジャクソンがちょうど出て行くところだった。寝室のクロゼットが荒らされており、カワジャさんが持っていたあらゆる男友達の写真が、全てゴミ箱に捨てられていたという。

    「レオナルドは全て否定しました」とカワジャさんは振り返る。「それで結局、そいつを追い出したんですが、出て行く前に返金を求めてきました」。

    I confronted him and he denied everything. I kicked him out and he had the audacity to tell me to refund him. I found out an hour later that he stole cash (around $500) and immediately contacted Airbnb

    まもなく、カワジャさんは500ドル近い現金がなくなっていることに気づき、リチャードソン警察に連絡した。ケビン・パーリック巡査部長がBuzzFeed Newsに話したところによると、警察はその日のうちに調書を取ったという。

    カワジャさんはAirbnbにも連絡したが、そこでは紛争解決フォームを提出するよう勧められた。

    ジャクソンはその後、テキスト・メッセージやAirbnbアプリからカワジャさんにメッセージを送ってくるようになった。

    「レオナルドはテキスト・メッセージを送ってくるようになりました。泊まりにおいでと」とカワジャさんは話す。

    カワジャさんがBuzzFeed Newsに提供した、ジャクソンから送られてきたメッセージのスクリーンショットには、「いつか妻になってもらいたい」などと書かれていた。また、コンドームを持っているかという質問もあった。

    Then he started texting me. I ignored him. So he went on to message me on Airbnb

    (Airbnbのアプリからカワジャさんに送られたメッセージ)

    ジャクソンは、部屋を再び貸してほしいと要求。カワジャさんはこれを拒否した。

    カワジャさんは再び警察に電話したが、心配するなと言われただけだったと話す。

    「警察は助けになるようなことは何も言ってくれませんでした」

    Airbnbにも再び連絡してみたが、やはり力になってもらえなかったという。

    「言われたのは基本的に、自分たちが担当の部署ではないから他の部門に連絡します、ということでした」とカワジャさんは話した。「まったく力になってもらえなかった。代わりに、私が提出したフォームに不備があったと指摘してきました」。

    友人からの提案で、カワジャさんはジャクソンのテキスト・メッセージに返信することにした。窃盗を認めさせてそれを警察に持っていきたいと思ったのだ。しかしジャクソンが今そちらへ向かっていると言い出し、状況が変わった。

    「あの一言で怖くなりました」とカワジャさんは述べた。

    警察に連絡したが、ジャクソンが実際に姿を現さない限り警察には何もできないと言われてしまった。

    Since he told me he was on his way, I called PD again and they said they can’t do anything. And that once I see him I should call 911

    カワジャさんは結局、自分の車に乗り、マンションの入り口が見える駐車場で待機することにした。ジャクソンが姿を現したところで、カワジャさんは警察に電話した。パーリック巡査部長によると、ジャクソンは確かに10月20日、不法侵入で逮捕されたという。ジャクソンはさらに、10月17日にも武器の不法所持と麻薬関連でダラス警察に逮捕されていたことが分かった。

    どちらも、ジャクソンは郡刑務所に収容されたが保釈金を払って釈放されていた。そしてどちらの場合でも、釈放についてカワジャさんは知らされていなかった。また、ジャクソンは刑務所から数回にわたりカワジャさんに電話をかけていたという。

    He tried calling me four times from jail. Then he messaged me on Airbnb and that’s how I found out that he was out. The police didn’t tell me, they were “too busy”

    パーリック巡査部長は、自身の部署が現在、窃盗の容疑でジャクソンの逮捕状を持っていると述べた。

    ジャクソンのプロフィールは、Airbnbに再び連絡してやっと削除された。カワジャさんが最初にAirbnbに連絡を取ってから2週間近く経っていた。

    「最初に連絡した2週間前に、とっくに削除されるべきでした」とカワジャさんは話す。

    I told Airbnb all of this. It took them about two weeks to do anything about it. They deleted his profile yesterday. This is trash service. I could’ve been murdered. This is a warning to everyone who uses Airbnb

    Airbnbの広報担当者ベン・ブリート氏はBuzzFeed Newsに宛てた文書の中で、同社の対応が遅すぎたことを認めた。

    「報告された行為は嫌悪感を抱かせるほどひどいもので受け入れ難く、Airbnbにふさわしくありません。当社はこのゲストを当プラットフォームから削除し、捜査に協力するために地元警察と連絡を取り合っています」と説明した。

    「この件に対する当社の初動対応は、ただただ遅すぎました。現在はホストに対し全面的に協力するべく取り組んでいます。Airbnbはこんにちまで4億人以上のゲストが利用しており、ネガティブなことが起こるのは非常に稀です」

    しかしカワジャさんはこれでは納得しない。プロフィールが削除されてからジャクソンから接触はないが、釈放されてどこかにいるはずで、しかも相手はカワジャさんの家も知っているのだ。

    「ものすごく心配です。また来ようとは思わないほどの動揺をあいつに与えたとは思うけど、でもやっぱり向こうは心穏やかではないと思う。また家に来たらどうしたらいいんだろう」とカワジャさんは不安を口にした。

    また、カワジャさんはAirbnbの対応にも満足していない。今回の出来事についてツイートして以来、似たような経験をしたと複数の女性から連絡をもらったという。

    「Airbnbにはもっとうまくやってほしいし、もう2度とこんなこと、誰の身にも起こって欲しくありません」とカワジャさんは話している。

    サムネイル画像:Getty Images

    この記事は英語から翻訳・編集しました。
    翻訳:松丸さとみ / 編集:BuzzFeed Japan