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オバマやプーチンをピカソ風に マンガ家があの大作をリメイク

「シリアの人々の苦しみは『ゲルニカ』とあまり変わりません」

ピカソの大作「ゲルニカ」。反戦を訴える絵として世界中で有名な作品だ。

年月を経て、「ゲルニカ」がシリアで起きている内戦状況を描く作品としてリメイクされた。

作品名は「アレッポニカ(Alepponica)」。ポルトガルのヴィラ・フランカ・デ・シーラ出身のマンガ家ヴァスコ・ガルガロさん(39)が描いた。

BuzzFeed Newsの取材に対し、「ゲルニカ」を題材にした理由について「シリアの状況を即座に訴えることができるから」とガルガロさんは話す。

オリジナルを尊重しながらも、独自の風刺スタイルでシリア内戦を描いている。

雄牛は、ロシアのプーチン大統領

オバマ大統領は、中心の馬として描かれている

絵の右側に見えるのは、シリアのバッシャール・アサド大統領

アサド大統領の下には、EU国旗がついたスーツケースを持つ女性と子どもが。難民を表している。

ガルガロさんは、爆弾ベルトを巻いた全身黒づくめの人物がIS(イスラム国)だと話す。油樽は「終わりが見えない、説明なき戦争が生む利益」。

小さい頃、ダイニングルームの壁には「ゲルニカ」のレプリカが飾られていた。

絵の「表現、図形、苦しみ、闘争や戦争」に興味をそそられた。

2010年、スペイン・マドリードのソフィア王妃芸術センターを訪れた時に、やっと見ることができた本物の「ゲルニカ」。

1時間以上たたずんでは、驚嘆していたという。

「見た瞬間、たくさんの感情が一気に込み上げてきました。激怒。スペインの小さな町での爆撃。モダニズム。キュービズム。苦しむ動物たち」

ガルガロさんはこう語る。「シリアの人々の苦しみは『ゲルニカ』とあまり変わりません」。