校長のセクハラを訴えた女子学生、灯油と火をつけられて死亡

    バングラデシュの多くの人が犯人に裁きを受けさせることを求め、この事件に関連して複数人が逮捕された。

    バングラデシュでセクハラを訴えた女子学生が、灯油をかけられた後、火をつけられ死亡するという事件が発生した。

    #Bangladesh has reached a point where an 18 year old young woman was drenched in petrol & set on fire in her school in broad daylight. Her crime was her unwillingness to withdraw a sexual harassment case against the school principal. Complete lawlessness. https://t.co/B8k09zUtOk

    「#バングラディッシュは、白昼の学校で、18歳の女性にガソリンを浴びせ火をつけるところまでいたってしまった。彼女の事件では、校長に対してセクハラの訴えを取り下げなかった。完全に無法地帯だ」

    バングラデシュのフェニのマドラサ(イスラム教教育の学校)に通う18歳の学生のヌスラト・ジャハン・ラフィさんは、学校の校長にセクハラを受けたことを届け出るため、3月27日に警察署へと向かった。

    ラフィさんは、学校の校長のマウラナ・スィラージ・ウッドウラ氏に校長室に来るように言われ、何度も体を不適切に触られたと話していた。

    ラフィさんはこれまでにウッドウラ氏から繰り返しセクハラを受けていたが、学校の教師に相談したところ、セクハラのことは口外しないよう言われたとも話していた。

    また、後にSNSに投稿されたラフィさんの声明は、ラフィさんの同意なく警官が撮影したもので、法律上問題があるとDaily Starが伝えている。

    後に地元のメディアにリークされたこの動画では、ラフィさんは泣いており、明らかに苦痛を感じている表情で、手で顔を隠す様子が写っている。

    動画では、警官が「そんなに大したことじゃない」と言っているのが聞こえる。また警官はラフィさんに、「もう顔を隠すのはやめよう。泣くのもやめよう。泣くようなことが起こったわけじゃないんだから」とも言っている

    ラフィさんがセクハラの訴えを届け出た後、ウッドウラ氏は逮捕された。しかし、ラフィさんとラフィさんの家族は、校長側の人間から殺害予告を受けるようになったとのことだ。

    また男子学生たちが集まって、ウッドウラ氏を釈放するよう抗議を行った。そしてこの抗議には地元の政治家も参加していたとBBCが伝えている。

    4月6日、ラフィさんは学校の建物の屋上に行くよう仕向けられ、そこで少なくとも4人の人物に灯油をかけられた後、火をつけられた

    警察は、ブルカを着て顔の大部分が隠されていた容疑者らは、ラフィさんにウッドウラ氏に対するセクハラの訴えを取り下げるよう圧力をかけ、ラフィさんが拒否すると火をつけたと発表した。

    容疑者らが現場から逃走した後、全身が火に包まれたラフィさんは、助けを求めて叫びながら階段を駆け下りていったと、ラフィさんの兄がDaily Starに話した。

    ラフィさんは地元の病院に搬送されたが、体の80%に火傷を負っていることを医師が確認した後、ダッカの大学病院に移送された。

    4月10日、ラフィさんは死亡した。

    ラフィさんの遺体が家に戻ってきた時、家族や親族、村の人たちは泣き崩れ、ラフィさんの2人の兄弟は気を失ってしまった

    ラフィさんの事件はバングラデシュ中で憤慨を引き起こし、そしてラフィさんの葬儀には、何千人もの人が参加した。

    Nusrat Jahan Rafi who died after being set on fire was laid to eternal rest at her village home in Feni district of #Bangladesh . She was buried at their family graveyard following a namaz-e-janaza at Mohammad Saber Pilot High School ground around 5:50pm. #justicefornusrat

    「火をつけられたヌスラト・ジャハン・ラフィさんは、バングラディッシュのフェニ地区の故郷の村で死亡した。夕方5時50分頃にムハンマド・サーブル・パイロット高校の校庭で葬儀の祈りが捧げられ、家族の墓地に埋葬された」

    またバングラデシュ中の人たちが、ラフィさんを殺害した人間に裁きを受けさせるよう、抗議デモを行っている。

    多くの人がこの事件のニュースを聞いて憤慨している。

    tw // sexual assault nusrat rafi, an 18 yr old in bangladesh, set on fire bc she refused to drop a sexual assault complaint against her principal. kerosene was thrown onto her. "i will continue to protest. i will tell the prime minister." she continued to fight. don't forget her

    「18歳のヌスラト・ラフィさんは火をつけられた。それは、校長に対してのセクハラの訴えを取り下げなかったから。灯油が彼女にかけられた。「私は抵抗を続ける。首相に話す」彼女は抗い続けていた。彼女の存在を、忘れては、ならない」

    また多くの人は#JusticeForNusratのハッシュタグを使い、SNS上で正義を求めている。

    No woman should have to face what this brave girl has faced. Please make our educational institutions safe for girls. #justicefornusrat https://t.co/36ftvAP2LF

    「この勇敢な女性に起きた出来事は、どの女性の身にも起きてはならない。少女たちの教育機関の安全性を作ってください」

    バングラデシュのハシナ首相は、今回の殺人事件に関与した全ての人間に裁きを受けさせることを誓った

    “Nusrat’s killers won’t be spared. I personally believe they would have to face exemplary punishment so that none can dare to commit such heinous crimes in future,” --- #SheikhHasina #SheikhHasinaQuotes #Bangladesh #JusticeForNusrat

    「ヌスラトを殺した人々が助かってはならない」彼らには厳しい判決を下すことを個人的に支持している。今後こんな凶悪な犯罪をわざわざやろうと思う人がいなくなるために」

    「今回の事件の全ての犯人は、法的措置から逃れることはできない」とハシナ首相は話した。

    月曜、ラフィさんの殺害事件に関し、警察は14人を拘束した。

    ラフィさんに火をつけた4人はマドラサの学生であり、そのうちの1人は女子学生だったと警察は発表している

    主犯とされるヌールッディン容疑者とシャミムことシャハダト容疑者の2人は、マドラサの卒業生でもある校長の支持者であり、刑務所でウッドウラ氏に会った後、他の5人の学生とラフィさんの殺害を計画したと日曜日に自白した

    またこの2人は、ウッドウラ氏の釈放を求める抗議デモを主催する立場にあったとDaily Starが伝えている。

    3人目の学生は、木曜日に事件への関与を自白し、ラフィさんの殺害はウッドウラ氏の指示の下に行われたと話している。ウッドウラ氏は刑務所から指示を与えていたとされている。

    また警察は、ラフィさんの殺害事件に対する彼ら自身の関与と、事件の前後で警察側に過失があったかの捜査を開始したとBDNews24が伝えた

    一方、ラフィさんの動画を同意無く撮影した警官は、ラフィさんの殺害を防ぐことに関する過失の容疑で更迭され、またSNSで動画を共有することにより、デジタルセキュリティ法に違反したとして告訴されている。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。