同僚の産休のために、自分の休暇を"プレゼント"。アメリカで広がる悲しい流行とは

    「産休はクラウドソースで集めるものじゃない」

    世界の先進国の中で唯一、有給の育児休暇を義務付けていないアメリカ。

    そんなアメリカで、とあるニュースで紹介された"流行"が物議を醸している。7月19日、ABCの情報番組「グッド・モーニング・アメリカ」が「新米ママへの贈り物の新しいトレンド」についてある記事を公開した。

    育児休暇や産休休暇を少ししかもらえない、もしくは全くもらえない同僚のために、自分の休暇を寄付する——そのような内容が綴られていた。

    記事では、2人の女性が紹介されていた。2人は有給の育児休暇がなかったが、同僚たちに休暇を"寄付"してもらったおかげで、産後に数週間休みをとることができたという。

    ネットでは、このような習慣が必要とされていることに対し、批判が殺到した。「心温まる話ではない。産休はクラウドソースで集めるものじゃない」

    THIS. IS. NOT. HEARTWARMING. Maternity leave shouldn’t have to be crowdsourced. https://t.co/7RNqGT7sd7

    「それか、他の先進国みたいに有給休暇を与えたら」

    OR WE COULD PROVIDE PAID LEAVE LIKE EVERY OTHER DEVELOPED COUNTRY https://t.co/XH7nlvMc2e

    「もしも。もしもの話だよ。先進国で唯一、有給の産休休暇を保証していないという状況をやめたらどうなんだろう」

    What if Stay with me on this guys What if we instead just stop being literally the only first world nation on earth that doesn’t guarantee paid maternity leave https://t.co/EncgDRxjTX

    「この記事の見出しを『アメリカ人は非人道的な経済とどう立ち向かっているのか』に変えるべき」

    this story should be titled “how americans cope with our inhumane economy” https://t.co/adjdliPYLE

    多くの人たちがこのストーリーが「恐ろしい」とコメントしている。

    「新しく母親になる同僚のために、休暇と傷病休暇をあきらめるなんて、感動話ではない…こんなことが必要であること自体、恐ろしい」

    Co-workers giving up their vacation & sick leave to fellow workers who are new mothers is not heartwarming ... it’s horrifying that it’s even necessary https://t.co/e0xPsjxNw1

    「こんな図々しくて、ディストピアなたわごとは止めるべき。"寄付"されても、帝王切開してから4週間で職場に復帰した。まだ子どもが新生児集中治療室にいる状態で。これは成功話じゃなく、社会システムの失敗」

    Stop with this cheery dystopian nonsense. Even after the “donation” she went back after 4 weeks, post C-section & her baby was still in the NICU. That’s a systematic failure, not success. https://t.co/ZcB2x4J74n

    「これは『お涙頂戴』の話ではない。企業の欲を果たすための、しょうもない言い訳だ。個人個人が手助けしたことは尊敬するけど、アメリカ社会が何を重要視しているのかに対し、訴えかけている」

    This isn’t a “feel good” story. It’s a pathetic excuse for corporate greed. While I applaud individual people helping out, it’s truly an indictment of what American society really values. https://t.co/KqcuaLWGz1

    BuzzFeed NewsはABCにこれらの批判に対するコメントを求めている。

    この記事は英語から翻訳されました。編集:BuzzFeed Japan