Apple時価総額1兆ドル突破でティム・クックCEOが社員に送ったメッセージ全文

    「この達成によって、誇りをもつべきことがたくさんありますが、これは最も重要な成功の尺度ではありません」

    1997年当時、スティーブ・ジョブズによると、Appleはあと90日で破産するところだったという。その21年後の8月2日、Appleはアメリカ企業として初めて時価総額1兆ドル(約110兆円)を突破した。

    モバイル通信やコンピューター業界での威力を改めて世界に見せたApple。ティム・クックCEOは、2日夕方、祝福のメールをApple社員に送った。

    クック氏は文中で「一つの重要な節目」を祝い、社員に向けて感謝の意を綴っている。また、故スティーブ・ジョブズ氏に触れつつ、Appleのミッションについて「驚きや歓喜の瞬間を作るだけではなく、世界中の人々がお互いの人生を豊かにする力を与えている」と述べた。

    BuzzFeed Newsは、クック氏のメールのコピーを入手した。全文は以下の通り。


    チームへ

    本日、Appleは一つの重要な節目を越えました。207.39ドルで取引を終え、現在、Appleの時価総額は1兆ドルを超えています。この達成について、誇るべきことはたくさんありますが、これは最も重要な成功の尺度ではありません。財務利益は単純に、Appleのイノベーション、プロダクトとお客さまを第一優先すること、そして私たちの価値観に忠実であり続けていることによる成果です。

    あなた、そして私たちのチームが、Appleを素敵なものにしています。そして、私たちを成功に導いたのは、あなたによる努力、貢献、情熱なのです。あなたが行なっていることに、とても謙虚な気持ちになっています。一緒に働けるのは、最高の名誉です。遅くまでの勤務や出張のほかにも、卓越したものでなければ満足しない、妥協のなさに、心の底から感謝します。

    また、この機会に、お客さま、サプライヤー、ビジネスパートナー、Appleのデベロッパ・コミュニティ、同僚、そして私たちより前にこの素晴らしい会社で働いていた人たちにも感謝しましょう。

    スティーブは、人間の発想力は最大のチャレンジでさえ解決できる、という信念に基づいてAppleを創立しました。「自分が世界を変える」と思っているほどクレイジーな人こそが、本当に世界を変えていけるとも信じていました。Appleのミッションは、今日の世界で今まで以上に重要になってきています。私たちのプロダクトは、驚きや歓喜の瞬間を作るだけではなく、世界中の人々がお互いの人生を豊かにする力を与えているのです。

    いつも、このような瞬間にスティーブがしていたように、私たちはAppleの明るい将来と、共に取り組む素晴らしい仕事に期待していきましょう。

    ティム


    この記事は英語から翻訳されました。