サンフランシスコ市が「Poop Patrol(うんこパトロール隊)」を結成、街の美化に全力で取り組みます。
1チーム6人のうんこパトロール隊のミッションは、高圧洗浄機やスチームクリーナーを使い、街の路上に放置されたうんちをキレイに掃除してまわること。活動開始はこの9月を予定。
実はサンフランシスコでは、路上うんちが年々深刻な問題になっているのです。
公共事業を所管する課のデータによれば、近年、路上うんち関連での市への清掃依頼が急増。2017年は、その数1万6473件。今年はすでには9735件に達しており、2015年1年間での依頼数をすでに超えています。
7月に起きたうんちパンパンにつまった袋路上放置事件以来、市のうんちに対する危機感はますます募る一方。
うんち関連の通報の多さはもちろん、その他の深刻な問題(公での薬物使用や、薬物使用後の注射器散乱)も同時に抱え、市の担当者はパンク寸前。
うんこパトロール隊は、うんち問題を打破するための苦肉の策なのです。サンフランシスコのロンドン・ブリード市長は「公衆トイレの数も増やしました、街の清掃も増やしました。そして今回、ついにうんち問題に特化する専門チームの結成です」とBuzzFeedに語ってくれました。
そもそも、うんち問題が深刻化する理由とは?
専門チームを作るほど路上うんち問題が重症化しているのはなぜなのでしょう。市の担当者であるレイチェル・ゴードンさんいわく、一部はペットの糞だといいます。どうやら、路上でペットがだした糞の始末をしない飼育者が多いよう。
ただ、うんち問題の主たる原因はホームレス。過去15年、その数は減少傾向にあるものの、サンフランシスコはホームレスの多さで知られた街です。2017年の調査では。市内に7499人の路上生活者がいるという報告があがっています。
ベイエリアの賃貸、分譲価格は、アメリカ国内トップクラス。不動産ブームで、かつての空き家は姿を消し、ホームレスの溜まり場=衛生生活の場はなくなってしまいました。結果、その辺でするしかないと…。
ホームレスの住居問題、支援問題は市の大きな課題の1つ。対応策の1つとして「Pit Stop(ピットスップ)」と呼ばれる、スタッフ付きの公衆トイレを、現在、22箇所で設置。
ホームレス問題解決はまた別としても、うんこパトロール隊の結成で、せめてうんこ部分だけは改善していければ。レイチェルさんはこう語ります。
「最終的なゴールは、路上をトイレとして使わないようにしてもらうことですけどね」