パッキャオ擁護の人々、ナイキのシューズ燃やす

    ナイキは先週、パッキャオとの契約を解除している。

    米スポーツ用品大手のナイキが先週、フィリピンのプロボクサー、マニー・パッキャオが同性愛者に対する差別発言をした後、契約を打ち切った。これに反発したパッキャオの母国・フィリピンの一部のファンが、ナイキ製の靴を燃やす動画が20日、投稿された。

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    ナイキの靴を燃やす人たちが写っている動画では、男性が「私たちは、同性婚はまちがっていることを示すために、靴を燃やしている。ゲイやレズビアンの人たちに恨みはない。ただ、彼らが持ち込んできた問題が嫌いなだけだ」と話している。

    動画の途中では「もったいない」と話す声も聞こえる。

    ナイキは、先週17日、パッキャオが同性愛について「動物よりひどい」と発言したあと、スポンサー契約を打ち切った

    パッキャオは地元テレビ局のインタビュー中に、問題となっている発言をした。インタビューの動画は15日にネット上にアップされた。

    「動物が同性の動物と交尾するのをみたことがあるか?」「動物はオスとメスを見分けれるからマシだ。男性同士、女性同士が交わるなら、それは動物よりも悪い」

    ナイキはこのパッキャオの発言を「許されない」として、契約を打ち切った。

    パッキャオは、貧困家庭で生まれ育ち、拳一つで世界で最も実力と人気のあるボクシング王者の一人に上り詰めたフィリピンの英雄。国会議員でもある。

    フィリピンはASEANで唯一のキリスト教国。国民の83%がカソリックで、その他のキリスト教が10%。宗教的な面からの同性愛への批判があり、現在のフランシスコ法王が同性愛に理解を示してからも、その考えは根強い。

    ナイキ製の靴を燃やす動画は、土曜日にフィリピンのキリスト教指導者オリエル・バラノのFacebookページにアップされ、その日のうちに40万回以上再生された。

    バラノ司教は、靴が燃やされたのはセブにあるセブ競技場(Cebu Coliseum)だとFacebookに書いている。彼はBuzzFeed Newsの取材に回答していない。

    セブ競技場の持ち主は、競技場は、このような憎しみを増長する行為を行うための場所ではない、と、新聞の取材に対して答えている

    「セブ・ユース・フェス」というコミュニティは金曜日の夜、パッキャオへの支持の言葉が書きこまれた写真を、Facebookページに投稿した。

    保守的なキリスト教徒であるパッキャオは、同性婚に反対する姿勢を以前から打ち出している。ネスレもパッキャオと契約を結んでいたが、BuzzFeed Newsの取材に対し、2015年に契約を終了している、と話した。