2018年7月15日、ワールドカップ決勝に乱入し、世界の注目を集めたロシア政府批判を行っている反政府団体「プッシー・ライオット」。
「プッシー・ライオット」は2011年結成、2012年にはモスクワの救世主キリスト大聖堂前でゲリラライブを実施している。その際、メンバー3人が逮捕されている。
そのメンバーの1人、ピョートル・ベルジロフが同じくメンバーのベロニカ・ニクルシナの法廷尋問のために出廷し昼食を食べた直後、病院に搬送された。
彼は毒を盛られた可能性が「かなり高い」と、ドイツ人医師は主張している。
ロシアの情報局・ Meduza によれば、モスクワ病院の毒物科に搬送される途中で「半分意識のない状態」に陥ったとニクルシナが明かしている。9月15日、彼は治療のためにベルリンの病院へ転院した。
9月18日に開かれた記者会見で、ベルリン・シャリテー大学病院の医師たちは内臓器官を制御する神経系の一部に障害が認められたと発表。カール・マックス・アインハープル医師は「彼は毒を盛られた可能性がかなり高いです」と毒を盛られた可能性を指摘した。
集中的な治療が続けられているが、命に別条はないという。
べルジロフはロシアとカナダの市民権を持っており、2014年から「プッシー・ライオット」の報道発信メディア・Mediazona の発行人を務めている。
「プッシー・ライオット」のメンバーは9月15日、Twitterで「ロシア当局に毒を盛られたと疑うのが理にかなっている」と主張している。
「ロシア政府は心と信念をもつ人間に立ち向かうことができないのです」
べルジロフにはグループの仲間で元妻のナジェージダ・トロコンニコワとの間に娘が1人いる。
「私たちは正義に基づく行動を求めます。ピーターに毒を持った人を探して相応の罰を与えるために、できることは何でもします」
「彼らはピーターと、ピーターの娘、愛する人たちと友人に悪夢をもたらしました」
「私たちは毒殺を止めなくてはなりません。真実と正義への情熱をもち誠実であるだけの人たちが暗殺される事態を止めなくてはなりません」
この記事は英語から翻訳・編集しました。