性的暴行の元スタンフォード大学生、3カ月で出所 裁判官に辞職求める声高まる

    ターナーは3年間、保護観察下に置かれ、性犯罪者として登録される。

    女性に性的暴行を加えたとして有罪判決を言い渡され、服役していた米スタンフォード大学の元学生アスリート、ブロック・ターナー。9月2日、3カ月の服役を終え、カリフォルニア州サンタ・クララ郡刑務所から釈放された。

    郡刑務所から出てくるターナーに、「おまえは謝るつもりがあるのか?」と叫ぶ人もいた。ターナーは答えなかった。

    ターナーは、2015年1月18日、酩酊状態だった当時22歳の女性を、大型のゴミ容器の裏で暴行したとして、今年6月2日、有罪判決を受けた。最長14年の刑期を受ける可能性があり、検察側は、ターナーに禁錮6年を求刑していた。

    しかし事件の担当裁判官のアーロン・パースキーは、禁錮刑6カ月と3年間の保護観察処分を言い渡した。この量刑は軽すぎるとして、非難の声が高まった。現在、パースキー裁判官の辞職を求める動きが沸き起こっている。

    判決が下される際、被害者の女性はターナーに向かって陳述書を読み上げた。事件が、いかに自分に深刻な影響を与えたのか、思いを詳細に綴ったこの陳述書をBuzzFeed Newsは掲載した。

    その内容は各国語に翻訳され、世界中で広くシェアされた(日本語版はこちら)。

    サンタ・クララ郡の郡保安官ローリー・スミスは「酩酊状態だったり、意識を失っている被害者に性的暴行を加えるという重罪を犯した者に対して、保護観察は妥当な判決ではない」と訴える手紙をカリフォルニア州のブラウン知事に送った。

    前科のない囚人の場合、服役期間が判決の半分となるのは、サンタ・クララ刑務所ではごく普通のことだと、看守は言う。服役に加え、ターナーは今後3年間、保護観察下に置かれ、性犯罪者として登録される。

    ターナーの釈放後、パースキー裁判官の辞職を求めて、裁判所の外で数十人がデモを行った。


    Three dozen or so protesters at the Santa Clara County courthouse