両親による5歳の息子の殺害。最悪な家庭状況が明らかに

    子どもは保護観察サービスも受けていた。

    シカゴの警察当局が、5歳の息子を殺害した疑いで、その両親を逮捕した。この子の遺体は、郊外のクリスタルレイク市にある自宅から約11km離れた所にある、浅い穴の中から見つかった。

    1週間に及ぶ捜索の結果、プラスチックの袋に包まれたアンドルー・フロイント・ジュニア君をイリノイ州のウッドストック市のへんぴな場所で発見したと、クリスタルレイク警察署のジェームズ・ブラック署長は4月29日、語った。捜査当局は携帯電話のデータを分析し、犯罪につながる証拠を見つけたという。警察とFBIは、亡くなった少年の両親のジョアン・カニングハムとアンドルー・フロイント・シニアの両容疑者を事情聴取した。

    「捜査官によって得られた証拠を聞くと、ジョアンとアンドルー・シニアは、死亡したアンドルー・ジュニアについて、新たな情報を話し始めた」

    ブラック署長は、少年が死亡した経緯について話さなかった。

    カニングハムとフロイントの両容疑者は、4月17日の午後9時に息子の最後の姿を見たと警察に話していた。次の日、フロイント容疑者警察に電話をかけ、「午前8時半に病院の予約をして戻ってくると、5歳の息子が消えた」と話した。

    「公園や、お菓子をときどき買ってあげているガソリンスタンドで聞いて回った」「もうどこにいるか分からない。クローゼットも、地下室も、ガレージもどこも確認したのに」と警察に電話していたことが録音されている。

    警察が1週間かけて警察犬を使って捜査すると、アンドルー・ジュニア君が誘拐された様子は見つからなかった。その間、カニングハム容疑者は捜査への協力を拒んでいた。

    警察は、アンドルー・ジュニア君が死亡する以前の、家庭の状況について懸念していたことを記録していた。過去5年間で、クリスタルレイク警察署の署員らは、様々な理由で家に10回訪れていた。

    2018年12月に、カニングハム容疑者は免許停止中なのに乗用車を運転していたとして逮捕された。そのとき、捜査員は一家の生活が「生活できる水準」に満たないと報告していた。室内に犬の糞尿が散り、窓は壊れ、床は裂けていたという。

    「(アンドルー・ジュニア君と弟のパーカー君が寝る)上の階の部屋は窓は開けたままで、糞の匂いが充満していた」と報告があった。寒い日にも関わらず、男の子たちはオムツだけで駆け回っていた。

    パーカー君の尻には大きな打撲の痕跡があり、警察は児童保護当局に連絡した。ケースワーカーが警察署に到着して二人の子どもたちと面会したが、虐待の有無は判別がつかなかった。

    数日後、カニングハム容疑者に虐待について警察が尋ねると、「サッカーのせいなのか犬か、よく分からない」と答えた。

    その数ヶ月前、一家が「電気もない最悪な状況で暮らしている」という通報を受けて警察が少年たちの様子を確認に訪れた。しかし、少年たちは健康的で、幸せそうに見えたという。

    アンドルー・ジュニア君が行方不明になったあと、児童保護当局は4歳のパーカー君を保護した。

    4月29日、アンドルー・ジュニア容疑者の家から捜査官が証拠物を発見した。大きなプラスチックの瓶に、シャベル、子ども用のマットレス、洋服の入ったバッグなどだ。

    #HAPPENINGNOW: @CrystalLakePD Evidence Response & Recovery bringing large bags out of home where 5-year-old Andrew “AJ” Freund went missing. @cbschicago

    「アンドルー・ジュニア・フロイントが行方不明になった家から、証拠収集班は大きな袋を回収した」

    妊娠7ヶ月目のカニングハム容疑者が逮捕された容疑の内容は、5件の殺人、4件の加重暴行、2件の家庭内暴力、さらに、子どもの死亡を伝えなかった疑いだ。

    フロイント容疑者は5件の殺人、2件の加重暴行、1件の家庭内暴力、2件の殺人の隠蔽、子どもの死亡を伝えなかった疑いで逮捕された。

    州の法律では、それぞれ個人の行動が他人の死亡に繋がった場合、殺人の容疑を構成すると、トム・コットロースキー副署長はBuzzfeed Newsに話した。

    「アルバート・ジュニアの身に何が起きたのか詳しくは話せない。ただ、彼らの罪状が増えたのは、そうした行為があったからだ」

    カニングハム、フロイント両容疑者は勾留されている。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:藤原哲哉