写真の女性はマッケンジー・ノランド。テキサス州カレッジステーションにあるテキサスA&M大学に通う21歳で、8月10日に、野生生物学、水産学の学位を得て卒業する予定だ。
一緒に写っている勇ましい紳士が気になる人もいるだろう。この紳士の名前はビッグ・テックス。テキサス州ボーモントの保護施設「ゲーター・カントリー」に暮らす体長4メートル超、体重約450キロのアリゲーターだ。ノランドは5月から、インターンとしてこの施設で働いている。
ビッグ・テックスは、ノランドの卒業写真の目玉でもある。
ノランドはBuzzFeed Newsの取材に対し、ビッグ・テックスは友人のような存在だと話している。ノランドは、ゲーター・カントリーで働き始めてすぐ、ビッグ・テックスのトレーニングを開始した。現在は定期的に、来場者の前で「餌やりショー」を行っている。
「あの日いつもと違っていたのは、私がドレスを着ていたことです」とノランドは説明する。「普段は、ゲーター・カントリーのTシャツかタンクトップと、ナイキのショートパンツ、チャコ(Chaco)のサンダルという服装です」
卒業写真を撮影したのは、ゲーター・カントリーのオーナー、アーリー・ハモンズだ。ハモンズは、ビッグ・テックスの鼻先に指輪を乗せることを提案。ノランドはその後、卒業式で使用する帽子とサッシュ(肩からかける飾り)を身に着けた。
ノランドはさらに、ビッグ・テックスと遊んでいる動画をいくつか投稿した。
ビッグ・テックスに傷つけられたことは一度もないという。
「彼の名前を呼び、優しい言葉をかけ、鼻をくすぐり、決して傷つけないと安心させています」とノランドは話す。「体長20センチほどの子供たちにかまれたことはあります。小さくても、かまれると痛いです。でも、ビッグ・テックスに襲われたことはありません」
餌やりショーでは、地元の農家がさばいた野生のブタの肉を与えている。
卒業記念リングをビッグ・テックスの鼻に乗せた写真もある。
ノランドはTwitterにこの写真を投稿したとき、「アギーゲーターの鼻に、アギーゴールド」というキャプションを付けていた(テキサスA&M大学はアグリカルチャー=農業に強いという理由から、学生は自分たちのことを「アギー」と呼んでいる)。
ビッグ・テックスが、指輪を食べてしまうか、水の中に落としてしまう可能性もあっただろう。2016年にビッグ・テックスを飼い始めたハモンズにそう質問してみると、「私はいつも、彼と一緒にいます。だから、彼のことはよく知っています。彼は本当に優しい男です」という答えが返ってきた。
ハモンズによれば、ノランドをビッグ・テックスに紹介するまでに2週間かかったという。最初はフェンスの外から餌やりを見学させ、フェンスの中、土手、水中と徐々に近づけていったそうだ。
ノランドは卒業後の進路として、ダラスかフォートワースの動物園で働きたいと話している。
この記事は英語から翻訳されました。翻訳:米井香織/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan