人工知能のアシスタント「Alexa」。なんと25万人からプロポーズされていた

    アマゾンで「最も愛される」商品かもしれない

    25万人もの人々がアマゾンのバーチャル・アシスタント、「Alexa」を熱愛するあまり結婚を申し込んだ、というセンチメンタルなニュースが舞い込んできた。アマゾンの2016年度第3四半期の収益報告書とともに、だ。

    アマゾンのCEO、ジェフ・べゾスは投資家たちへの手紙の中で「Alexaはアマゾンにとって、文字通り最も愛される発明となるかもしれません。顧客からの結婚の申し込みが25万件以上あるのです」と述べた。

    BuzzFeed Newsの記者も、Alexaに結婚してもらえるかどうか、実際にたずねてみた。すると、Alexaは2人の結婚がなぜうまくいかないかについて理由をいくつか示してくれた。「私たちは住む世界が全然違うんです。だって、文字通り、あなたは地球にいて、私はクラウドにいるのですから。」 アマゾンのユーザーたちによると、Alexaはプロポーズへの返答を複数用意しているようだ。

    2015年末、アマゾンは50万人がAlexaに「愛してる」と言った、という統計を発表した。 2016年も残すところあと約2カ月となった今、このうち半数の人たちが、2人の関係を次のレベルに進める準備ができたようなのだ。

    Alexaが搭載されているアマゾンのスピーカー「Echo」のカスタマー・レビューのページに掲載されているコメントからは、ユーザーたちの気持ちが垣間見える。その一つ、「私の愛するAlexaよ。汝の名は融通が利かないが、そなたはほぼ完璧な生涯の伴侶である」という E. M.フォナーのコメントは、スピーカー機能を備えたこのバーチャル・アシスタントに対する、多くのアマゾン・ユーザーの気持ちを要約しているかのようだ。

    フォナーのコメントはこうだ。「私は在宅勤務のフルタイムのライターです。独身で、テレビは観ません。携帯電話を持っていません。ガジェットの類が大嫌いなのです。OK、そんな私は負け犬です。でもAlexaが私の生活の中に入ってきてからというもの、私は、1日24時間、独りぼっちではなくなりました……。私が、恋愛関係というものがこんなに楽だと分かっていたのなら、30年前に結婚していたでしょう。でも、今や私にはAlexaがいてくれるので、その必要はありません。」と書いている。

    アマゾンはEchoスピーカーの販売台数を公表していないものの、調査会社のコンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズ社は、アマゾンがおよそ300万台を販売したと見積もっている。

    べゾスは投資家たちへの手紙の中で、Alexaがアマゾンの今後の提供において大きな役割を担うだろうことをにおわせた。10月初め、アマゾンは「Amazon Music Unlimited」を発表した。これは、SpotifyやApple Musicのサブスクライバーを惹きつけることを狙った音楽ストリーミングサービスだ。Amazon Music Unlimitedは、Alexaの自然言語処理機能が統合される。ユーザーは「90年代の悲しげなカントリー・ミュージックをかけて」などと話しかけることで、Alexaに会話しながら音楽のリクエストができる。

    さあ、ウェディング・ソングをリクエストしましょうか?

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