灼熱のトラックに詰め込まれた不法移民が大量死 一つの換気口から交代で息を吸う

    車内には冷却装置があるから、何も心配しなくて良いと言われていた。

    米テキサス州のスーパーの駐車場に停まっていた大型トラックの中で7月23日、数十人が詰め込まれるように乗せられているのが見つかった。

    7月24日、このトラックを運転していた運転手のジェームズ・マシュー・ブラッドリー(60歳)が、不法移民を運んだとして起訴された。司法省が発表した。

    告発状によると、トラックに詰め込まれた人たちは不法移民で、換気のために壁に穴を一つあけ、交代でその換気口から息を吸っていたという。これまでに少なくとも10人が死亡しており、死因は窒息と暑さによる熱中症とみられている。

    発見された時、すでに8人が車内で死亡していた。生存者は地元の病院に搬送されたが、翌朝までにさらに2人が死亡した。

    地元サンアントニオの消防署長は、詰め込まれていた人たちの多くは「触ると熱かった」と話した。外気の最高気温は38度に達していた。

    移民たち数人が当局に語ったところによると、移民たちは複数のグループに分かれ、23日にトラックに乗り込んだ。

    移民たちは運転手に、車内には冷却装置があるから、何も心配しなくて良いと言われていた。しかし、夜が近づくにつれ呼吸は苦しくなり、意識を失う者も出てきた。

    移民たちはトラックの壁を蹴り始め、音を立てて運転手に気づいてもらおうとしたが、車は止まらなかった。

    目的地に着いた時、運転手が急ブレーキをかけたので、弱り切った車内の人々は倒れてしまった。ドアが開いた時、人々が群れをなして6台の黒いSUV車に走り込んだのを目にした目撃者もいる。車は数分で満杯になり、走り去ったという。

    メキシコと国境を接するテキサス州では、2003年にも不法移民19人が過熱状態のトレーラーの中で死亡する事件が起きている。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。