タイム誌「今年の人」が選ばれる トランプ大統領は……

    トランプ大統領は11月に「"おそらく"『今年の人』に選ばれるだろう」と個人的に連絡があったが断ったというツイートをしていたが…

    アメリカのTIME誌は12月6日、2017年の「今年の人(Person of the Year)」を朝の情報番組『Today Show』で発表した。

    選ばれたのは「沈黙を破る人たち」。セクハラや性的暴行の被害について公で語った女性たちや男性たちだ。

    「ここ数十年間見てきた中で、もっとも展開の速い社会革命だ。その始まりは、それぞれの女性たち——そして複数の男性たち——が名乗り出るという、勇気ある行動だった」とTIME誌のエドワード・フェルセンタル編集長は説明する。

    表紙を飾ったのは6名。

    • ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン氏からセクハラを受けたと初めて実名で告発した女優アシュレイ・ジャッドさん
    • Uberでのセクハラやそれを放置した人事やマネジメントをブログで告発し、最高経営責任者を退任に追い込んだ元エンジニアのスーザン・ファウラーさん
    • 元ラジオDJにセクハラされたとして、「賠償金1ドル」を求める訴訟を起こしたテイラー・スウィフトさん
    • 上司によるハラスメントやストーカー被害に遭ったと仮名で名乗り出た、メキシコ出身の農業従事者イサベル・パスカルさん
    • 女性147人の署名を集め、カリフォリニア州政界でのハラスメントの実態を訴えたロビイストのアダマ・イウさん
    • ハラスメントの被害を受けていたが、日常が脅かされるのを恐れて告発することができていない病院勤務の女性


    表紙の右下には、病院勤務の女性の肘だけが写っているが、「意図的にそう撮影した」とTIME誌の記者シャーロット・アルター氏はBuzzFeed Newsに話す。

    実名で訴えることによる影響を恐れている、何千人もの匿名の女性たちを象徴しているという。

    #MeTooの生みの親であるタラナ・バークさんや、そのハッシュタグを使って性被害を受けたことのある女性たちに「Me Too(私も)」と声を上げるよう呼びかけたアリッサ・ミラノさんなども紹介されている。

    昨年、「今年の人」に選ばれたドナルド・トランプ大統領だが、今年は次点候補者となった。トランプ大統領は、TIME誌から「"おそらく"『今年の人』に選ばれるだろう」と個人的に連絡があったが断ったと主張するツイートを11月25日にしていた。

    Time Magazine called to say that I was PROBABLY going to be named “Man (Person) of the Year,” like last year, but I… https://t.co/yFDS5Pz9yB

    この件についてフェルセンタル編集長は「Today Show」でトランプ大統領のツイートは「正しくない」と否定した。

    大規模な写真撮影やインタビューが理由で断ったというトランプ大統領だが、このツイートの5日前にはすでに発表用の写真撮影を終えていたとフェルセンタル編集長は話す。

    次点候補に選ばれたのは、「大統領の任務の本質やホワイトハウスの機能の仕方を変えた」「司法を作り変え、いくつかの規制を緩和した」のが理由だという。

    この記事は英語から翻訳・編集されました。

    BuzzFeed JapanNews