これは、世界の空が一番混雑している日の写真だ。2016年で便数が最も多かった日の終日のフライトを示している。
世界の航空交通量は今や圧倒的だ。業界団体のAirlines for Americaによれば、アメリカの航空会社だけでも一日平均2百万人以上の乗客がいる。世界中の航空会社やプライベート航空機、貨物や郵便を運ぶ航空機、軍用機やその他政府機を足すと、空はとても混雑している。
米国連邦航空局の航空交通量データによると、アメリカ上空の航空機の数は7月後半にピークを迎える傾向がある。昨年のアメリカの航空交通量の最高は7月20日だった。
しかし、フライトトラッキングウェブサイトのFlightradar24が収集したデータによれば、世界全体での航空交通量のピークは8月26日だった。今年も数日前にピークを迎えた確率はかなり高いといえる。
「このパターンが続けば、最も混雑するのは8月で、週末・月末に向けてピークになるでしょう。旅行客が休暇から戻ってきますから。」とメディア・コミュニティリレーション部長のIan Petchenik氏は、BuzzFeed Newsに話した。
北アメリカ
この写真を見れば、フライトを待つ行列に並んでいる間、自分も美しい「世界のダンス」の一部になっていることを実感するだろう。そして、このダンスに振り付けし人々の安全を保つ航空管制官に、感謝の念を抱くのだ。
Flightradar24の記録を参照し、BuzzFeed Newsは2016年8月26日の24時間分の全フライトを地図に描き出した。各航空機の軌跡をたどると、世界をつなぐ天空のハイウェイとハブ空港が明らかになった。
ヨーロッパ
東アジア
東アジアは他の地域とは異なった様相で、大半のフライトが少数のハイウェイに集中している。これは、中国独特の航空管制システムが理由だ。「軍が全領空を統制しているのです」とPetechnik氏は話す。「その中の一部が、厳格に統制管理された上で、商業航空に割り当てられます」
シリアとイラクを回避している
またこの地図は、民間の飛行機が紛争地域の上空を避けていることも表している。
大西洋横断
海上を渡るとき、航空機はグレートサークルと呼ばれる最短航路をとり、地図上に弧を描く。しかし、大陸から離れたり近づいたりするときには、コンピュータが決めた座標を通過する傾向がある。このため、多くのフライトが似たような経路をとり、大洋の沿岸部で経路が集中したり分岐したりする。
ニューヨーク市
これらは東に向かう航路と、ジェット気流の位置に応じて向きを合わせる航路が入り混じった様子だ。この日は大西洋を西に向かって飛ぶ航空機が向かい風を避けて、北へ南へ弧を描くように飛んでいる。一方、真ん中にいた航空機はジェット気流の追い風を受け、アメリカやカナダからヨーロッパに向かっていた。
個別の都市や空港にむけてズームすると、もっと入り組んだパターンが浮かびでてくる。
ジョン・F・ケネディ国際空港
ロンドン
ロンドン・ヒースロー空港
ロサンゼルス
ロサンゼルス国際空港
あなたが住む街の空はどうなっていますか?
この記事は英語から翻訳・編集しました。