「女性がいない1日(Day Without a Woman)」。女性の権利擁護を求めて3月8日、大規模なストライキが予定されている。アメリカでは少なくとも公立35校が休みとなることが分かった。先生がストライキするためだ。日本を含む世界40カ国以上で連帯イベントが予定されている。
トランプ大統領の女性蔑視発言をきっかけに、人権から環境保護まであらゆる社会正義を求めて女性らが行進した「ウィメンズマーチ」。1月21日、世界で数百万人が参加した。
この主催団体が3月8日を「女性がいない1日」とうたい三つの行動を呼びかけている。①働かない、②買い物をしない(女性やマイノリティの人が運営する小規模店を除く)、③赤い色を身につける。
賛同する経営者らには、休みをとる従業員に有給休暇を授けるようにも訴えている。
家事をする女性には家事放棄を呼びかける。パートナーにその理由を書いた手紙を渡すように促し、手紙のテンプレートを紹介している(英語)。
学校がお休みに
バージニア州アレクサンドリア市では、教師ら300人以上が8日に休むと申し出た。アルビン・クローリー教育長は、学校の運営に支障をきたすとして、全学校の休校を決めた。同市には、小学校、中学校、高校が計16校ある。
「軽々にした判断ではない」。授業をするのに十分なスタッフが配置できない事実にもとづくもので「政治的なスタンスとは関係ない」とクローリー教育長は強調した。
ノースカロライナ州チャペルヒル・カーボロ市も全校の休校を決めた。同市には小学校、中学校、高校が計19校ある。
休みを取る予定の人の数を事前集計した結果、「かなりの数に上る」ことが分かったという。「学校区を円滑に運営するのに十分なスタッフがいないと判断した」とジム・コースビイ教育長。
大学も
ニューヨークの名門ニュースクール大は、ストライキに賛同する教授陣に対して支援を表明。事前に申し出のあった学生を欠席扱いしないようにも求めた。
名門カリフォルニア大バークレー校も教授陣らが行動を予定。ナタリア・ブリズエラ准教授によると、30人以上の教授や講師がクラスの学生をデモに連れ出したり、特別授業をしたりする。
お店も
趣旨に賛同して、美容サロンやレストラン、書店なども相次いで休業を知らせている。
「国際女性ストライキに連帯して、お休みします。ご迷惑をおかけして申し訳ございません。当日の関連イベントでお会いしましょう。リンクはこちらです」
東京
東京でも8日午後5時半から、行進と集会が予定されている。主催のウィメンズ・マーチ東京実行委員会は、趣旨をこう説明している。
「こんな社会は生きにくい!」と感じているたくさんの人たちと一緒に歩くことが目的です。正規を希望しても非正規で働くしかない人、日本に来て困難な生活を強いられている外国にルーツをもつ人、日本の教育の場から排除されている人、あらゆる場所で目にする「ヘイト・スピーチ」に凍りついてしまう人、親密な関係のなかで起きる暴力に悩んでいる人、性暴力被害を受けたけれど誰にも相談できず困っている人、社会の無知・無関心から暴力や搾取の被害に遭いやすい性産業で働く人、自分が自分として生きることが難しくされていると感じているセクシュアル・マイノリティの人、保育園落ちて辛い人、職場で長時間労働やセクハラ、パワハラを我慢している人、家にも学校にも居場所がないと感じている人、生きにくいのは自分のせいだと自分を責めてしまう人……、いろんな「しんどさ」「モヤモヤ」があると思います。
ぜひ3月8日の集会とマーチに参加して、それぞれの立場からその不安や悩みを共有しませんか。自分の気持ちがよくわからない!という人も、直接の当事者ではないけれど、このままでは嫌だ、何かしたい!という人も大歓迎です。
この記事は英語から翻訳・編集しました。