アメリカ大統領選挙に敗れた民主党候補のヒラリー・クリントン氏が11月16日(現地時間)、敗北宣言後、初めて支持者の前で演説した。「価値観を守るために戦い、絶対に諦めないでください」と訴えた。
青いスーツ姿で現れたクリントン氏の表情は、選挙期間中に比べ、少しやつれたように見えた。予想外の結果に落ち込みを隠さなかった。
「選挙の結果に、たくさんの方々が落胆していると思います。私自身も言葉では表現できないくらいにがっかりしています」
クリントン氏が演説したのは、自身が以前運営に関わっていたNGOが主催したイベントだった。クリントン氏はかつての同僚を前にして、敗北の現実を直視したくなかった気持ちを正直に明かした。
「今夜、この場所に来るのは簡単なことではありませんでした。ここ1週間、『犬と一緒に本を読んでいたい。家から一歩も出たくない』と考える時もありました」
しかし、クリントン氏は、貧困や困難に立ち向かう支援者の姿を思い出し、自身も、再び公の場に出ると決断したという。クリントン氏は、NGOで貧困層の子どもを支援していた時期を思い出しながら、こう続けた。
「(貧困で苦しむ子どもは)『誰かの子ども』ではないのです。アメリカ全体の問題なのです」
「法律に関する知識を使って、子どもを助けたかった。そのため、私は活動家になると決めました。すべての子どもが素晴らしい機会を享受する権利があるのです」
かつて自身も働いた団体の職員らを前にクリントン氏は、貧困層の子どもや女性への支援の重要性を訴えた。
「みなさんがやるべき仕事はたくさんあります。私たちの子どもたち、家族、そして、この国のために。仕事に打ち込みつづけてください。みなさんが必要なのです。アメリカがみなさんを必要としています」
演説の後半、クリントン氏は選挙を通じて生じた、アメリカ国民の分断について言及。敗北ですべての価値観が否定された、と失望しないよう、呼びかけた。
「この国を信じてください。私たちの価値観を守るために戦い、絶対に諦めないでください」
この記事は英語から翻訳されました。