【リオ五輪】ブラジルの人たちが、開催都市の現実を写す写真をシェアしている

    画像編集はされていないようだ。

    リオオリンピック開幕まであと数週間。「新しい世界」のスローガンとともに五輪仕様に彩られたトンネルの前で眠る、一人の女性を写した一枚の写真が、ブラジルのSNSで話題になっている。

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    この女性の写真はFacebookで1万5千回以上シェアされた。

    ブラジルは過去4年間、街の貧困の兆候をなくそうとしてきた。しかし、SNSで拡散されている女性の写真からは、政府が街の貧困を根絶できないでいることがうかがえる。

    多くの人が、この写真はフォトショップで加工されたものではない、と確信している。

    この写真を撮影した写真家のフェリップ・バルセロは、元の画像の影と色を編集するのにSnapseedというアプリを使ったと説明した。この説明から、多くの人が彼はこの写真を捏造したのだと確信した。

    しかしバルセロは、写真が本物であることを証明するために、同じ場所で撮影した動画を投稿した。

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    バルセロは、ディレクターでも脚本家でもあり、IED Rioというデザイン学校で教授も務めている。IED Rioでバルセロはポケット・シネマというコースを担当していて、スマートフォンを通してどうやって物語を伝えるか教えている。

    バルセロは、リオ西部のバーハ・ダ・チュジカの近くから出発したバスに乗っていた時、あの女性を見たとBuzzFeedに話した。

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    「私は#Rio2016の宣伝用デザインが描かれたトンネルの外で、女性が横になっていることに気が付きました。私は写真を撮って彼女と話をしようと決めました」と彼は話した。

    バルセロは、女性は話をしたがらなかったという。「彼女はただ眠りたかったのです」とバルセロは言った。彼は写真を自分のインスタグラムに投稿して#BusStopTalesとハッシュタグをつけた。このハッシュタグには、道のりに撮影した写真や短い動画も投稿されている。

    写真を見て、Facebookにオリンピックを批判するコメントを残した人たちもいる。

    他には「残念ながら、この写真はブラジルの現実だ」と指摘する人たちも。

    この写真は「オリンピックがもたらす、持続可能な遺産についての議論をするための重要な要素」だと、バルセロは語った。

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