大阪で開催されるG20サミット(主要20カ国・地域首脳会議)の影響で、街中のゴミ箱だけでなく、駅のトイレ個室にあるサニタリーボックスも閉鎖されたり、撤去されたりしている。
女子トイレのサニタリーボックスは、使用済みの生理用品などを捨てるために使われる。Twitter上では「使用済みナプキンはどうしたらいいのか」「生理中の女性は本当に困る」という批判が出ている。交通機関に取材した。
都営大江戸線の六本木駅のトイレでは、「サミット開催に伴う警戒として下記の期間中、トイレ内のごみ箱を撤去いたします。ご不便をお掛けしますが宜しくお願いいたします」との張り紙がされていた。
撤去期間は6月上旬の5日間に加え、G20実施期間周辺の6月24〜29日の6日間。そして名古屋でG20の外相会合が開かれる11月の5日間とされている。
BuzzFeed Newsの取材に対し東京都交通局の総務部安全対策推進課は、サニタリーボックスが閉鎖・撤去されているのは、六本木駅を含む、都営地下鉄の21駅と説明した。
担当者は「都営地下鉄の浅草、三田、新宿、大江戸各線の浅草、日本橋駅など人が多く集まる駅に関しては、テロ対策のためにトイレ個室内のゴミ箱も撤去しています」と話した。G20での警戒強化を行う様にという指示は、国土交通省から受けたとしている。
「生理用ナプキンの捨て場所に困っている女性利用者の声もありますが、駅としてはどう対応されるように呼びかけられますか」というBuzzFeed Newsの質問に対しては、「今の状況ではお持ち帰りしていただくしかないです」と話した。
西武鉄道はBuzzFeed Newsの取材に対し「駅名は明かせませんが、24日〜29日の間、主要駅やターミナル駅ではサニタリーボックスの閉鎖や撤去を行なっています」と説明した。
国土交通省から要請された安全対策の一貫として駅構内のゴミ箱を閉鎖し、社として「サニタリーボックスもゴミ箱の一つ」と判断したという。
生理用品などに関しては「基本的にはゴミは全て持ち帰っていただくようお願いしたい」としている。
Twitterでは、「池袋駅のトイレ」として、捨てられない使用済み生理用品が個室内にいくつも残された写真もアップされた。西武線池袋駅とみられる。
また、サニタリーボックスの閉鎖・撤去に対し「トイレでふと見たらゴミ箱がなくて途方に暮れた」「この決定を下した人の中には女性がいたのだろうか」といった苦情が上がっている。