「英語を話せるフリしてる」ミスUSAがベトナム代表の英語力を笑った動画に批判殺到

    「ここに集った数少ない仲間の勇気を讃えようとした際に、今思うと、敬意に欠けているとも受け取れる発言をしてしまったことを謝罪します」

    12月17日に開催されたミス・ユニバース世界大会に出場した「ミス・アメリカ」の女性が、ベトナム代表やカンボジア代表について「彼女は英語を話せるフリをしてる」などと笑った動画に批判が殺到した。

    「ミス・アメリカ」のサラ・ローズ・サマーズさんは14日、自身のInstagramを更新し、「今思うと敬意に欠けているとも受け取れる発言をしてしまった」と謝罪した。

    「英語が話せるフリをしている」

    問題となった動画は大会前の12日、「ミス・コロンビア」のInstagramでライブ配信された。

    動画では「ミス・コロンビア」と「ミス・オーストラリア」と3人で談笑しているサマーズさんが、ベトナム代表のヘン・ニエさんについて評する「彼女は本当にかわいい子。英語がすごく話せるフリをしているのに、一通り会話した後に英語で質問すると、こんな顔するの」と言って、黙って微笑む様子をまね、笑い出す様子が映っている。

    さらに、カンボジア代表のレルン・シナットさんについても、「ここ(ミス・ユニバース)に来てるのに英語は一言も喋れない」「きっといつも混乱してるでしょうね」「かわいそうなカンボジア」などと発言した。

    この発言に対し、英語を第一言語としない人々を見下しているという批判が殺到。

    今回のミス・ユニバース世界大会がタイで開催されていることにも触れながら、「英語が第一言語じゃない国で、開催されてるのを忘れてるのか」「無意識の外国人差別だ」などとの声が上がった

    「敬意に欠けているとも受け取れる発言をしてしまった」

    サマーズさんは批判を受け、自身のInstagramで謝罪。「ミス・ベトナム」のニエさんらと抱き合っている写真を投稿し、次のように述べた。

    「ミス・ユニバースは世界中の女性が集い、お互いの文化、暮らし、価値観を学ぶことができる機会です。私たちはみなそれぞれ違うバックグラウンドから集っており、ともに成長することができます」

    「ここに集った数少ない仲間の勇気を讃えようとした際に、今思うと、敬意に欠けているとも受け取れる発言をしてしまったことを謝罪します」

    「私の人生、友情、キャリアは私が情け深く、人と共感できる女性であることを軸としています。誰かを意図的に傷つけようとすることは絶対にありません」

    「今回の経験について、ミス・カンボジアとミス・ベトナムと直接話すことができたことを感謝しています。こうした瞬間が、私にとって最も大切なものです」

    ベトナム代表のニエさんはCNNの取材に、「私も含めこの大会に参加している人全員、お互いを愛し、尊敬しあっています。サマーズさんは私が英語で苦労していることを知っていて、関心を持ち、愛情を示してくれました」と話した。