女性の腕を噛んだのは犬ではなく飼い主だった。19歳の容疑者を逮捕

    逮捕された翌日、容疑者は弁護人を通じて一連の行動は女性から犬を守るためであったと主張している。

    ジョギング中の女性が腕を犬の飼い主に噛まれるという事件がアメリカ・オークランドで発生した。

    犬の飼い主は19歳のアルマ・キャドワレイダー。彼女は事件発生から2日後、1月4日に逮捕された。

    ジョギング中に2匹の犬に襲われた女性は自分の身を守るため、コショウを含有したスプレーを噴射した。このことを知った飼い主のキャドワレイダー容疑者は女性にタックルをみまい、何度も殴打した。

    思わぬ攻撃を受けた女性は逃げようと試みた。その際、キャドワレイダー容疑者が女性の腕に噛みついたものと見られている。警察当局によると、腕には彼女の歯型がくっきりと残っているという。

    女性の負った被害を重くみた警察当局は容疑者を見つけ出すため、犬と共に逃げる彼女の後ろ姿を捉えた写真を公開した上で捜査を行っていた。

    彼女は現在、拘置所に勾留されている

    キャドワレイダー容疑者の弁護人を務めるエミリー・ダーム氏が1月6日に発表した声明によると、容疑者の一連の行動は警告もなしにスプレーを噴射した女性から犬を守ろうとしてとった行動であったという。

    「犬が女性を襲ったという事実は確認できていません」とダーム氏は語る。犬はあくまで女性に近づいただけだとも。

    「2匹とも女性を噛んでいません」と事実を提示した上で、「女性が最悪の状況を想定して、過剰に反応しただけ」と主張している。キャドワレイダー容疑者はあくまで犬を守ろうとしていただけなのだという見解を示している。

    弁護人によると、容疑者は女性に対してスプレーの噴射を止めるよう何度も呼びかけていたという。しかし、要求に応じることはなかった。スプレーを奪おうとすると「髪を掴まれ、蹴られた」と主張しているという。

    キャドワレイダー容疑者は女性の腕を噛んだ理由を「自分の身を守るため」と説明している。

    「私の依頼人は過剰に反応してしまい、不幸な結果を招いてしまいました」とダーム氏は語る。

    「ジョギング中の女性が襲われていたのであれば、こうした状況も理解できます。しかし、もしそういった事実がなかったにも関わらずスプレーが噴射されていたのだとしたら、誰が19歳の少女の攻撃的な行動を責めることができるのでしょうか」

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:千葉雄登