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ヨーロッパ各地でデモ隊が暴徒化、コロナワクチンと厳しい移動制限に反対か

ヨーロッパでは、新型コロナウイルスの感染者数と死亡者数が再び増加しています。

11月19日から21日の週末にかけて、ヨーロッパ各地の大都市で複数のデモが発生し、数万人の参加者が路上を占拠しました。

新型コロナウイルスワクチンの接種義務化と移動制限に対する抗議とみられています。

世界保健機関(WHO)によりますと、ヨーロッパでは14日までの1週間で、新型コロナウイルスによる死亡者数が前週比5%増加しました。

一方、アジアやアメリカなど他の地域では、新型コロナウイルスによる死亡者数は安定または減少していると報告されています。

世界全体では、14日までの1週間と比べて、新型コロナウイルスの感染者数は6%増加していて、新規感染者数は330万人にのぼります。

20日には、オーストリアの首都ウィーンで、極右の保守層も含む4万人もの市民がデモに参加しました。

オーストリアでは、来年から始まる全国的なワクチン義務化に伴い、22日から再び厳しい外出制限を強制しています。

AP通信によりますと、日没後には、デモ隊が警察に瓶を投げつけたり、花火を打ち上げたりしました。これに対し警察は、催涙スプレーを使用し、デモ隊を追い払ったといいます。

一方、オランダでは、複数の都市でデモ隊が暴徒化しました。

19日にはロッテルダムで、数千人のデモ隊が車を放火する、花火を爆発させる、警察に向けて石を投げつけるなどの行為に及んだといい、デモを扇動したとして49人もの逮捕者がでました。

警察は放水や銃撃で応戦し、少なくとも4人が負傷したとのことです。

この件に対し、ロッテルダム市長は、「暴力の乱痴気騒ぎ」と批判しました。

ベルギーのブリュッセルでは21日、週4日の在宅勤務の義務化、集会の人数制限、屋内外の活動でのマスク義務化などの新たな制限に抗議して、3万5000人もの群衆が集まりました。

デモ隊の主催者は、米メディアのポリティコの取材に対し、「私たちは自由を制限するような措置に非難します。医療サービスの構造的な改革をしないのに、制限を設けることは反対です」と話しました。

デモ隊は、石や発煙筒を投げ、警察は水や催涙ガスを発射し応戦するなど、衝突もみられました。

このほかにも、イタリア、スイス、クロアチア、イギリスの北アイルランドなどでコロナ対応をめぐるデモが発生しました。

この記事は英語から翻訳・編集しました。 翻訳:髙島海人