「笑えない冗談」「女性差別的」タイガー・ウッズ、批判殺到で謝罪。友人選手にタンポン手渡し

    男子ゴルフのツアーに参加中のタイガー・ウッズ選手。同組のジャスティン・トーマス選手のティーショットが自分より短かったことをからかい、生理用品のタンポンを握らせた。「笑えない冗談」「女性差別的だ」など、ネットでは批判の声が上がっている。

    アメリカ男子ゴルフのツアーに参加中のタイガー・ウッズ選手が、ラウンド中でのある行為を理由に批判を浴びている。

    2月16日から行われているPGAツアー、ザ・ジェネシス招待の第1日目での出来事だ。9番ホールで、ジャスティン・トーマス選手が第1打を放った。その飛距離がウッズ選手の第1打よりも短かったことをからかう目的で、ウッズ選手はトーマス選手に近寄り、生理用品のタンポンを握らせた。

    この瞬間はカメラに収められており、ネットで批判の的となった。「笑えない冗談」「女性差別的だ」などの声があがり、ウッズ選手は記者会見で謝罪した。

    「試合であって、おもしろみを持たせるためだったが、僕の意図とは明らかに違うように伝わってしまった」

    「もし誰かを不快な思いにさせたなら、狙ったわけではないと言いたい。ただ友達どうしで楽しんでいただけ。どんな形であれ、誰かを傷つけたなら、謝罪する。そんなつもりではなかった」

    「僕たちはよくふざけ合っていて、そうは伝わらなかったかもしれないが、2人の間では違ったんだ」

    映像を見ると、トーマス選手もウッズ選手の「冗談」に笑っているようだ。

    ウッズ選手は「謝罪する必要はない」と擁護する人もいる一方、このやりとりについて「生理がある人は、そうでない人より弱いと見下しているようなもの」という意見が多くみられた。

    産婦人科医で作家のジェニファー・ガンター氏はTwitterで痛烈に批判している。

    「生理を弱さと紐づけるのは家長父制的で、これは幼稚で陳腐なジョークだ。生理痛を疑似体験できる機械をタイガー・ウッズにつけて、彼がもっと生理についてデータを取れるようにしたら」

    ウッズ選手を擁護する声に対しては「あなたたちは自分のミソジニー(女性嫌悪)を露呈させている」とツイートした。

    女性や生理を引き合いに出した「冗談」で批判されたスポーツ関係者は、過去にもいる。

    2016年、元バスケットボール選手のチャールズ・バークレーが、ゴールデンステート・ウォリアーズのプレースタイルについて「か弱くて女々しいバスケだ」と発言した。

    その前年、スポーツ専門チャンネルESPNのキャスター、スティーブン・A・スミスは、FIFA女子ワールドカップでノルウェーに得点を許したドイツ代表選手について「彼女たちはヘアスタイルを乱したくなかったんだろう」と発言し批判された。スミスはその後謝罪している。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:髙橋李佳子