韓国豪雨、「半地下」に暮らす家族が溺れて死亡。救出を試みたものの…

    近所の住民が救出を試みたが、間に合わなかったという。韓国政府は9日、これまでに合わせて8人が死亡、6人が行方不明になっていると発表した。

    韓国・ソウルで現地時間8月8日の夜から続く記録的豪雨により、一部で洪水や浸水被害が発生している。

    洪水は帰宅ラッシュの時間帯に起きた。地下鉄の線路や道路が水没し、人々は駅を出たり車を捨てたりして安全な場所に避難した。

    ソウル大学も浸水被害を受けた。

    韓国政府は9日、これまでに合わせて8人が死亡、6人が行方不明になっていると発表した。

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    ソウル大学の様子

    映画『パラサイト 半地下の家族』で描かれたように、韓国では家賃の安い半地下の住宅で暮らす世帯がある。半地下は洪水時に閉じ込められてしまうリスクがある。

    半地下のアパートで暮らすある家族が8日、自宅に閉じ込められたまま水が流れ込んだ。

    ハンギョレ紙によると、近所の住民が救出を試みたが、間に合わず、46歳の母親と13歳の娘ら3人が死亡した。

    ある住民は、窓ガラスを割って娘を救出しようとしたが、水位が高く水圧に押されて助けられなかったと語る

    尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は一家が亡くなったアパートを訪問し、その様子をインスタグラムに投稿。被害者への支援として住居を提供するといったメッセージを添えた。

    こうした自然災害は、気候変動と切っても切れない関係にある。NASAによると、1880年から地球の平均気温は2.1度上がっており、これが気象災害を悪化させているという。

    コリア・ヘラルド紙によると、韓国気象庁は、大雨は8月12日まで続くと予想。連続した雨で地盤が弱くなっているため、地滑りが予想される地域にいる人は安全な場所に避難するよう呼びかけた。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:髙橋李佳子