アメリカで、マレットヘアの完成度を競う「全米マレットヘア選手権2022」が開催され、話題になっている。
マレットヘアとは、1970〜80年にかけて欧米で流行した髪型。前髪やサイドは短く、襟足を長く伸ばしたスタイルが特徴的だ。
マレットヘアの女性
本大会にはキッズ部門や10代部門、大人部門、女性部門がある。審査員と一般参加者が25人のファイナリストを選び、そこからネット投票によって優勝者が決まる。
とりわけワイルドな風貌で注目されたのが、キッズ部門で優勝した、エミット・ベーリー君(8)だ。
エミット君はBuzzFeed Newsに対し、「最高です」「たくさんの人から『その髪、キマってるね』って言われるのはいい気持ちです」と語った。
エミット・ベーリー君
「全米マレットヘア選手権」は2020年から開催されている。
ミシガン州デトロイト北部、フェントンに位置する紳士服店「ブリッジ・ストリート・エクスチェンジ」の店主、ケビン・べゴラさんが始めた。
みんなで楽しみながら、80年代を象徴するマレットヘアを祝福するために始めたと、べゴラさんは語る。
「多くの人がこう言うのを耳にするでしょう。『マレットヘアはただの髪型じゃない、ライフスタイルなんだ』って。私も本当にそう思います」
「マレットヘアの人たちは、髪型を揶揄されるようなことがあっても、それを受け入れることができますから」
「あのころの雰囲気が、今再び戻ってきたと思いますよ」
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エミット君は2年以上、この髪型で生活している。自分の髪には、『ライオンキング』に登場するキャラクターと同じ「ムファサ」という名前まで付けた。
エミット君の母親、エリンさんは、当初は息子の髪型に乗り気ではなかったという。
「彼は幼いころから『マレットヘアにしたい』と言い張っていました」
「すぐに賛成することはできませんでしたが、今は彼の個性の一部です。彼はただ自分のやりたいように、自分のなりたい髪型にするのが好きなんです」
ニュース番組でも紹介されたエミット君
ファイナリスト25人が発表された8月18日(日本時間)には、地元テレビ局やニューヨーク・ポストなどがエミット君を紹介し、「マレットボーイ」として話題になった。
優勝したエミット君には、2500ドル(約34万円)の賞金が贈られた。賞金は「ゴーカートに使う」という。
参加費10ドルのうち半分は、がんや脱毛症などで髪を失った子どもにウィッグを提供する、ミシガン州のチャリティー団体に寄付された。
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:吉谷麟