LGBTコミュニティが集まるナイトクラブで放火事件。「煙でいっぱいだった」被害者が語る

    ニューヨーク市ブルックリン区にある、LGBTQ+ナイトクラブで放火事件があった。容疑者として逮捕された男は、近所に住む住人だった。

    ニューヨーク市ブルックリン区にあるナイトクラブ「Rash」で4月3日、放火事件が起こった。

    このクラブは、LGBTQ+コミュニティの若者が集まる人気のスポットだった。

    防犯カメラの映像には、店内に侵入した男がガソリンを撒き、火をつけるまでの一部始終が映っている。

    この火災により、店内にいた従業員2人が病院に運ばれ、1人はやけどを負った。

    事件当日、現場にいた従業員のグレンさんはこうふり返る

    「(店内は)とても暗く、煙でいっぱいでした。どこにドアがあるのかすら、わからないくらいに。私は、ずっと壁を叩いていました」

    事件から10日後の4月13日、店から0.8キロ以内の場所に住む男が逮捕された。

    容疑者の名前は、ジョン・ロタ(24歳)。訴状によると、事件の15分前、店付近のガソリンスタンドで給油するロタ容疑者の姿が防犯カメラに映っていた。

    放火直後、ロタ容疑者の特徴と一致する人物が店のビルから走り去るのを目撃した人もいる。

    事件から3日後の4月6日、女性への暴行容疑でロタ容疑者は逮捕された。その後、被害女性が、放火事件の監視カメラの映像の人物をロタ容疑者だと特定した。

    有罪となれば、最低7年の禁固刑、最高40年の懲役刑が課される。

    容疑者の逮捕を受け、「Rash」のオーナーであるジェイク・シレンさんとクレア・ベンディナーさんは「すごくほっとした」と、BuzzFeed Newsに語った。

    「(男が)近所に住んでいたことを知り、恐ろしい気持ちでいっぱいです」

    「私たちはこの2週間、隠れて生活していました。この放火が、私たち個人をターゲットにしたものなのか、全くわからなかったからです」

    「私たちの店を放火した男が、自由に外を出歩いていると思うと、安心して生活できませんでした」

    A corner of the bar's interior is burned with debris everywhere and parts of the window broken

    消防士が店を鎮火するのに約1時間ほどかかったという。2021年10月にオープンしたばかりだった店には、大きな損害が出た。

    しかし、数カ月以内には店を再開することができそうだ、とオーナーのベンディナーさんは話す。

    「多くの方からあたたかい支援をいただいています。このような事件に巻き込まれてしまいましたが、応援してくださる皆さんのおかげで、何とか切り抜けられそうです」

    ブレオン・ピース連邦検事は、LGBTQ+コミュニティの人々が、安全に外出できる街でいなければならない、と語った。

    「被害者たち、そして、すべてのLGBTQ+のニューヨーカーの皆さんには、安心して夜の外出を楽しむ権利があるのです」

    この記事は英語から翻訳しました。翻訳:オリファント・ジャズミン