ロシア軍がウクライナへの軍事侵攻を初めて2週間余。各地で市街地や市民に対する無差別なミサイル攻撃を続けている。
3月9日、ウクライナ南東部マリウポリで、病院がロシア軍によるとみられる攻撃を受け、小児科と産婦人科が大きな被害を受けた。
地元当局は10日、少女1人を含め3人が死亡したと明らかにし、その惨状を撮影した動画を公開した。
また、ドネツク州のパブロ・キリレンコ知事は、ウクライナのテレビ局に、この攻撃で17人が負傷したと述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領はツイッターで、爆撃を受けた病院の動画をアップしてロシア軍に対する怒りを示し、米国とその同盟国が、ウクライナ上空に飛行禁止区域を設定するよう求めた。
ゼレンスキー大統領が公開した動画には、病院内の壁が吹き飛ばされ、窓が粉々になり、外観全体が破損している様子が映っている。
瓦礫が散乱する駐車場には、何台もの大破した車が見える
ウクライナのドミトロ・クレバ外相は、病院への攻撃は「戦争犯罪に相当する」とツイッターで主張した。
マリウポリでは、子供が脱水症状で死亡するほど悲惨な状況だとゼレンスキー大統領はいう。
また、マリウポリの死者は集団墓地に埋められているとAP通信が報じている。
同通信によると、砲撃で死亡した兵士や民間人、また自然死した人の少なくとも70人の遺体が、市の職員によって埋葬され、その上に十字架のしるしがつけられているという。