近年、ファッション業界ではプラスサイズマネキンを導入する動きがみられる。
“あらゆる体型の多様性を肯定する第一歩”として、プラスサイズマネキンを受け入れる活動家やブランド、そして消費者が大半だ。その一方で、そんなボディ・ポジティブ運動をよく思わない人もいる。
英『GBニュース』の司会者であるイザベル・オークショット氏は、ロンドン市内にあるプラスサイズマネキンの写真をツイッターに投稿。続けて、「ボディ・ポジティブ運動は危険だ」と自身の見解を述べた。
ロンドン在住のソフィア・タソーさん(24)は、オークショット氏が“危険”だと考える洋服に身を包み、こう返信した。
「危険な洋服を買っちゃった〜!」
ソフィアさんの投稿した写真には、3万のリツイートと、40万以上を超えるいいねが集まっている。大半は、ポジティブな反応だ。
彼女の投稿を受け、同じ服を着た写真を投稿するユーザーの動きも広まっている。プラスサイズマネキンを置いている店のマネージャーから、連絡もあったという。
しかし、ソフィアさんは写真を投稿した理由を、オークショット氏に対する反論の意図は全くなかったと話す。「純粋に服がかわいいと思ったから」と続けた。
「体形批判をするような人たちは、いろいろなボディタイプの人たちがいるという事実に慣れるしかないと思います。私は、素敵な服を手に入れた。そして、あなたはあなたの人生を、私は私の人生を歩んでいく。ただそれだけです」
「私は、ただのプラスサイズ女性で新しい服が欲しかっただけ。シンプルに、他の人にもそう思って欲しかったけど、こんな騒ぎになってしまった。プラスサイズの人が、新しいレギンスを欲しがるだけで、それは“革命的”な“大きな進歩”だと思われる」
「プラスサイズマネキンがお店に置いてあると知り、嬉し泣きするお客さんもいる、とマネージャーさんから聞きました。すごいと思います。何よりも、(マネキンが)誰かにとっていい影響を与えているのなら、私はあってもいいと思います」
ソフィアさん自身は、現在のボディ・ポジティブ運動が、流行のひとつとして社会に吸収されてしまい、本来の意味をなしていないと感じている。
「プラスサイズの人たちが、どうすれば社会的に自由になれ、解放されるのかを考えています。残念ながら、今の社会は私たちのような人が生きづらい世の中になのです」
彼女は、私たち全員に、幸せを求める権利、快適に生活する権利があるという考え、“クオリティ・オブ・ライフ”を支持している。
現在、ソフィアさんはコンテンツクリエーターとして活躍する傍ら、自身のジュエリーブランドを経営している。過去には、オンラインショッピングサイト『ASOS』で、モデルやインフルエンサーを務め、プラスサイズの消費者に合ったアイテムを紹介するコンテンツを制作していた。
ファットフォビアが根強く残る社会で、自身の影響力を使い、プラスサイズの人たちに関心を向けたい、と締めくくった。
この記事は英語から翻訳しました。翻訳:オリファント・ジャズミン