囚人たちが、心臓発作を起こしたらしい看守を救うために行動に出た

    看守は回復し、来週には仕事に戻れるようだ

    米テキサスの拘置所にいた6人の囚人たちが、心臓発作を起こしたらしい看守をみて、監房を出た。彼らはリスクを犯したが、結果的に看守の命の恩人になった可能性がある。

    事件は、6月23日にテキサス州ウェザーフォードの地方裁判所の待機房で起こったと、パーカー郡保安官事務所のマーク・アーネット警部は、BuzzFeed Newsに語った。

    パーカー郡保安官事務所からBuzzFeed Newsに送られたビデオ映像には、看守が監房の外に座り、椅子にぐったりと、もたれかかり始めた時の様子が写っている。

    その瞬間、囚人たちは立ち上がり、大声で助けを呼び始めたような様子だ。そしてまもなく、囚人たちは看守を助けるため、監房を出た。

    パーカー郡のライアン・スピージー保安官巡査部長は、地元のテレビ局WFAA 8に、他の警官と一緒にあの部屋に入り、囚人たちが意識不明の看守に覆いかぶさるように群がっているのを見た時、どういう展開になるか、わからなかったと語った。


    囚人たちは監房に戻るよう促され、部屋は警官と、心肺機能蘇生法を行う医療スタッフだけになった。

    救急医療隊員が、看守の意識回復を助け、彼を部屋から運び出した。看守の身元は確認されていないが、来週には仕事に復帰するとされている。

    アーネット警部は、囚人たちが看守の命を救ったらしいと、BuzzFeed Newsに語った。

    囚人の1人、ニック・ケルトンは、看守を助けようとすることに、ためらいはなかったと話す。

    WFAA 8の報道によれば、ニックは「看守はいい人です」と、話していたという。

    アーネット警部はBuzzFeed Newsに、看守は、名前を出さないでほしいと希望しているが、完全に回復していて、仕事に戻ることを楽しみにしていると語った。

    囚人たちは、監房を出たからといって罰を受けなかった。でも、看守を助けたからといって報酬を与えられたわけでもなかったと、アーネット警部は付け加えた。