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野生のマナティーの背中に「トランプ」の落書きが発見される。自然公園の職員は「怒りを感じる」、犯人の情報に懸賞金

アメリカ、フロリダ州で、背中に「TRUMP(トランプ)」と落書きされたマナティーが発見された。皮膚の上の藻に文字が掘られており、重傷ではないようだが、犯人はまだ特定されていない。

アメリカのフロリダ州で、背中に「TRUMP(トランプ)」という文字が刻まれた野生のマナティーが発見された。連邦当局が捜査している。

フロリダ州の魚類野生生物局(FWS)の代表者はBuzzFeed Newsに、「トランプ」の文字はマナティーの皮膚に寄生する藻類に刻まれていたと語った。重傷は負っていないという。

ホモサッサスプリングス州立野生動物公園のリバーサファリで、船の操縦をしているヘイリー・ウォリントンさん(25)がBuzzFeed Newsに提供した動画には、公園内を移動するマナティーの背中に落書きされた文字が映っていた。

Hailey Warrington / Via video-player.buzzfeed.com

ウォリントンさんが共有した動画

10日、サファリツアーを率いていたウォリントンさんは、背中に落書きのあるマナティーが、公園内の休憩所付近で発見されたと連絡を受けた。ウォリントンさんは初め、冗談だと思ったという。

確認しにいくと、尻尾の傷や皮膚に張り付いたフジツボから、公園の泉でよく見かけるマナティーだとわかった。

ウォリントンさんはBuzzFeed Newsに「怒りを感じたし、動物がかわいそうだと思った」と語った。

マナティーと一緒に泳ぐツアーを5年間担当してきたウォリントンさんは、マナティーがこのような形で嫌がらせを受けたり、傷つけられたりするのは非常に「まれ」だと話す。

「ここには、公園内の動物たちを見守っているプロが多くいる。動物への嫌がらせを目撃したら許さない」

ウォリントンさんによると、ツアーでは動物たちと泳ぐことはできるが、触ることは許されておらず、一定の距離を保たなければならない。マナティーは通常、背中に文字を書けるほどじっとしていないという。

落書きされたマナティーが怪我をしているようには見えなかったが、ウォリントンさんは行動が全く違うと話した。

「落書きされたマナティーは、私たちが近くにいるのを嫌がっている様子だった。私たちが距離を置いても、同じだった」

マナティーは、絶滅危惧種法という米国の連邦法で保護されている。比較的動きのゆっくりした草食動物で、天敵はいない。

米国生物多様性センターによると、特にボートの衝突がマナティーにとって危険だという。

同センターは、逮捕につながる情報に対して5千ドル(約52万円)の報奨金を提示している。

同センターフロリダ支局長のジャクリーン・ロペス氏は次のように述べた。「マナティーは看板ではない。いかなる理由があっても、(絶滅の)危機にさらされているこの繊細な動物に手を出すべきではない 」

「複数の連邦法の下で保護されている生き物に、政治的な落書きをするのは犯罪だ」

マナティーに危害を加えたり、嫌がらせをしたりすることは、連邦法違反だ。1年以下の懲役と5万ドル(約500万円)の罰金が課される。

この記事は英語から翻訳・編集しました。 翻訳:アシュウェル英玲奈