出所したばかりの男、両親を含む4人を殺害。直後に3人を銃撃

    米メイン州の刑務所から出所したばかりの男が、自分の両親とその友人2人を殺害し、他に3人を負傷させたとして再び逮捕された。動機は明らかになっていない。

    米メイン州の刑務所から出所したばかりの男が、自分の両親とその友人2人を殺害し、他に3人を負傷させたとして再び逮捕された。

    ジョセフ・イートン容疑者(34)は、4件の殺人容疑をかけられている。

    父のデイビッド・イートンさん(66)、母のシンシア・イートンさん(62)は、友人夫婦のロバート・エドガーさん(72)とパトリシア・エドガーさん(62)の自宅で射殺された。エドガーさん夫婦は、敷地内の納屋で亡くなっているのが見つかった。メイン州警察が4月19日、記者会見で明らかにした。 

    容疑者は加重暴行罪による2年の懲役を終え、4月14日に出所した。メイン州南西部ボウディンにある、エドガーさん夫婦の家に滞在していた。

    4月18日午前9時半頃、近所の人が遺体を発見して通報した。その1時間後、ボウディンから南へ約40キロメートル離れたヤーマスの高速道路で銃撃事件が発生し、警察が駆けつけた。

    ショーン・ホールジーさん(51)、息子のジャスティン・ホールジーさん(29)と娘のペイジ・ホールジーさん(29)が銃撃で負傷し、病院へ搬送された。ペイジさんは危篤状態だという。

    容疑者は、銃撃現場に近い林で発見された。警察が拘束すると、被告は4人の殺害を自白した。ホールジーさんの車を銃撃したのは、自分を尾行している警察だと疑ったからだと供述した。

    メイン州のジャネット・ミルズ知事は事件を受け、「非常にショックで深く悲しんでいる」とツイートした。

    「私の思いは、この悲劇に影響を受けた人々の家族、友人、愛する人々と共にある。入院中の被害者がいち早く回復するよう願っている」

    犯行の動機は明らかになっていない。容疑者は銃撃事件の24時間前、過去の過ちに対する許しと第2のチャンスを得るに値する、と涙ながらに語る動画をFacebookに投稿していた。

    銃器の種類や入手経路も不明だ。メイン州の法律では、前科者の銃の所持は禁じられている。しかし、個人間で銃を購入する際の身元調査は義務付けられていない

    アメリカ公衆衛生協会は、銃暴力を「公衆衛生上の危機」とみなしている。アメリカにおける早死の原因には銃暴力が挙げられており、年間約4万人が亡くなっている。非営利団体「ガン・バイオレンス・アーカイブ」によると、今年に入ってから5414人が銃暴力で死亡した。銃による自殺で死亡した人の数は、7194人にのぼる。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:髙橋李佳子