「予約をしていなかったから」黒人夫婦に銃を向けたキャンプ場スタッフ。のちに解雇・起訴される

    銃を手にするスタッフの姿をおさめた動画がFafcebookに投稿されると、動画は瞬く間に拡散した。

    ミシシッピ州のキャンプ場で、飼い犬と一緒にピクニックをしていた黒人の夫婦に、キャンプ場のスタッフが銃を向ける事件が発生した。スタッフは後日解雇され、脅迫の容疑で起訴された。

    戦没者追悼の祝日だった5月27日、リチャードソン夫妻は2歳の飼い犬と一緒にピクニックをするため家を出た。ミシシッピ州スタークビル近郊のオクティベハ湖に向かった。

    一帯はキャンプグラウンド・オブ・アメリカ(KOA)という会社が管理・運営している。

    夫婦が到着してから数分後、黄色いTシャツを着たKOAの女性スタッフがトラックから現れた。

    彼女の右手には銃が握られており、その引き金には指がかけられていた。女性は自らをキャンプ場のマネージャーだと名乗り、リチャードソン夫妻に出て行くよう命じた。キャンプ場の予約が必要だということだった。

    妻のジェシカさんがこの時の様子を撮影した。そしてFacebookに投稿したところ、動画は瞬く間に拡散した。

    Facebook: video.php

    銃をポケットにしまう姿がおさめられている。

    「私たちが予約をしていなかったという理由だけで、この女性は銃を向けて着た。予約を必要だとは知らなかった」と動画でジェシカさんは話している。

    「(キャンプ場を)出るように言うだけでいい。それだけで出て行くのに、銃を向ける必要はない」

    地元のテレビ局WCBIの取材に対し、「何を考えているかわかった。彼女の目に熱を感じた。それが何であるかわかった」とジェシカさんは答えている。

    女性スタッフは夫婦に対して「しっ、しっ」と動物を追いやるような仕草も見せたという。

    「人種差別は健在している」とジェシカさんは投稿に書いた。

    夫のフランクリンが別のスタッフ(女性スタッフの夫であることが判明した)に確認したところ、土地を利用するのに予約は必要ないとのことだった。

    BuzzFeed NewsがKOAに問い合わせたところ、会社が所有している土地の利用に対する予約は必要ないとKOAも明確に説明した。 利用者は到着した時に記名を求められるが、リチャードソン夫妻はそれを知らなかった。

    「だからと言って、今回の従業員の行動の釈明にはなり得ない」と広報担当は語った。

    女性スタッフはルビー・ハウウェル容疑者(70)だと判明。会社は彼女を解雇した。

    「残念なことに、当の従業員は夫婦に銃を見せる必要があると思っていた」

    「当社または当社の加盟店が所有・運営している土地において、いかなる銃器の使用も許可していない。事件に関与した従業員を、KOAでの職務から解雇した」

    ハウウェル容疑者は6月4日、脅迫の容疑で拘束された。地元紙の報道によると、軽犯罪で起訴され、500ドル(約5万4000円)の保釈金を払って保釈された。

    AP通信によると、ハウエル容疑者は6月25日に出廷する予定だ。

    BuzzFeed Newsはリチャードソン夫妻に問い合わせている。


    この記事は英語から翻訳・編集しました。
    翻訳:髙橋李佳子